カメラの八百富|ペンタックス K-3 II リアル・レゾリューション・システム の実力 PENTAX K-3Ⅱ

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㊥カメラ担当係"S"です。
 

ペンタックス K-3 II リアル・レゾリューション・システム PENTAX K-3Ⅱ の実力を早速試してみました


ペンタックス K-3 のマイナーチェンジ機の PENTAX K-3 II が、いよいよ本日から発売となります。


その詳細は、発表時にこのブログの 
カメラの八百富|ペンタックス K-3II PENTAX 新発売!ご予約受付中です! 


でご紹介させて頂きましたが、今日はその中の新機能「リアル・レゾリューション・システム」、いわゆる「超解像」システムの実力をご紹介させていただきます。


色々と言葉で書くよりは、「リアル・レゾリューション・システム」の ON/OFF写真 を比較して頂くのが一番かと思い、いつもの場所から定点撮影を行いました。

この場所は、本来的にはふさわしくない=動くもがいっぱい含まれている場所なのでしょうが、そこは反面教師の材料。

動くものがあるといったいどうなるのかを教えてもらおうということを副題とし、静止部分が恐ろしいほどまで解像力ップするのをビルで感じてもらいながら、こういう所で使うのはご法度なんだなあとのご参考にしていただければと思います。


ただ、それじゃ「リアル・レゾリューション・システム」の真骨頂がわからないわけでありまして、それはまずい!


が、うちの"k"君がいい写真を撮ってきてくれました。こういう撮影シーンで最も実力を発揮するものと思います。


動くも無し・風無し条件下で写すとこうなります。
手前の合焦部分の描写、とても色深く、中判デジパック的な画質です。すばらしいの一言です。
(クリックで別画面で等倍画像となります)

桑ノ木の滝,新緑(K32_0518,55 mm,F6.3,FULL)2015yaotomi.jpg
※ 詳しくは、お写ん歩 "K" 君の ファーストレビューをご覧ください。 PENTAX K-3II "review" (1) / 和歌山,新宮 桑ノ木の滝 新緑


ではでは、定点撮影結果を見ていきましょう。


【撮影条件】

  1. 三脚使用・2Sセルフタイマー撮影
  2. いつもの事務所からなので、「ガラス越し」から撮影となります
  3. 絞り優先オート・露出補正なし
  4. JPEG撮って出し★★★(スーパーファイン)・AWB・L(24M:6016×4000)・ISO 100
  5. 鮮やか・その他項目:標準
  6. オートフォーカス:中央1点AF
  7. 撮影レンズ  DA 14mm 旧DA 21mm DA★ 55mm 旧DA 70mm

では、各レンズ F5.6 での ON/OFF 比較です。



 SMC PENTAX-DA 14mmF2.8ED[IF]  

 画面中央部の等倍切り出し比較 左:OFF 右:ONPENTAX_K-3_2001.jpg

※ 観覧車は回転している(動体)ので、そこにその影響が出ています。(詳細はあとで)
※ 偽色がすごく低減されていますね。
※ キリリとした解像は、同じレンズで撮影したとは思えない別次元の写真に驚かされます。
 

以下、この写真の原板です。クリックして頂きますと、別ウインドウで展開します。
 

F5.6 1/125秒 リアル・レゾリューション・システム ON 13.2MB

PENTAX_K-3II_1001.JPG
F5.6 1/125秒 リアル・レゾリューション・システム OFF 13.2MB

PENTAX-K3II_1002.JPG


 

 smc PENTAX-DA 21mmF3.2AL Limited 旧型  

画面中央部の等倍切り出し比較 左:OFF 右:ON

PENTAX_K-3_2002.jpg 以下、この写真の原板です。クリックして頂きますと、別ウインドウで展開します。


F5.6 1/125秒 リアル・レゾリューション・システム ON 13.3MB

PENTAX_K-3II_1003.JPG
F5.6 1/125秒 リアル・レゾリューション・システム OFF 13.6MB

PENTAX_K-3II_1004.JPG


 smc PENTAX-DA★55mmF1.4 SDM  


画面中央部の等倍切り出し比較 左:OFF 右:ON

PENTAX_K-3_2003.jpg


以下、この写真の原板です。クリックして頂きますと、別ウインドウで展開します。


F5.6 1/500秒 リアル・レゾリューション・システム ON 14.4MB

PENTAX_K-3II_1005.JPG
F5.6 1/500秒 リアル・レゾリューション・システム OFF 13.7MB

PENTAX_K-3II_1006.JPG


 smc PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited 

画面中央部の等倍切り出し比較 左:OFF 右:ON

PENTAX_K-3_2004.jpg※ ビル壁面の詳細なディテールが出てきてます
※ ブラインドの羽根の枚数が数えられそうですね
※ 他の写真もそうですが、ガラスの透明感が凄く増す感じです


以下、この写真の原板です。クリックして頂きますと、別ウインドウで展開します。


F5.6 1/160秒 リアル・レゾリューション・システム ON 13.6MB

PENTAX_K-3II_1007.JPG
F5.6 1/160秒 リアル・レゾリューション・システム OFF 10.7MB

PENTAX_K-3II_1008.JPG
という感じです。

なかなか凄い解像感ではないでしょうか。

正直、同じレンズで写したものか?何がなんやらわからなくレベルでありまして、「シャープネス」で加工した世界とは全く一線画する、とてつもないポテンシャルを秘めた新技術のようです。

ピクセル単位で色を決められることがこうも画質に影響を及ぼすとは、ほんとビックリです。

特に、質感の向上が素晴らしいと思います。
 

ただ、問題となるのが動きもの。例えば、こんな感じになります。(いずれも等倍からの切り出しです)

PENTAX_K-3_2005.jpg

左が DA 55mm、たぶんですが、被写体の動く方向とセンサーが4画素をトレースする回転方向の加減で「特異な部分」が出来上がるようです。

また、右は DA 14mm 、移動している車が「点点」となっています。
 (※ ペンタックスさんでは「格子状のノイズ」と表現されています。)

PENTAX_K-3_2006.jpgこれも DA55mm、地下の階段に降りていく人影が「特異描写」となっています。
同じく右側の写真でも、Pマークの辺りの人影が「特異描写」となっています。が、歩道を歩く人達は普通な感じ。

この辺、どんな時にどんなふうになるか、色々と経験則を積んでいく必要がありそうな感じです。

また、右側はガラス面に、特異描写の四角プツプツが写り込んでいます。もしかしたら、ガラスに写り込んだ道路の自動車の影響かもしれません。

PENTAX_K-3_2007.jpg左側は、動くバイクはokなのに、木々の葉っぱ部分に特異描写が現れています。動くバイクがokなので、内部で何らかの画像判断が行われているようなのですが、木は?風のせいでしょうかね?それとも??

う~ん、その法則がわからない……。

動くものに対する弱さは当初から説明されていた部分でもありましたが、今後お使いになる中で、お客様が何と何を「トレードオフ」されるか、色々とお試しになって下さい。


私たちも「超解像描写」「特異描写」、どう折り合いをつけていくか、これから”K”君といっしょに色々と試行錯誤していきたいなと思います。

うちの”K”君は、「等倍まで拡大しなければわからないレベルの特異描写にこだわるより、全体として見た時の解像感のアップのほうが、自分としてはメリットを感じます」なんぞと申しております。


とやや後ろ向きな情報をお伝えしましたが、このまま暗いムードでこのブログを終わるわけにはいきません。
(ペンタ贔屓なものですから・笑)


私、ここでの定点撮影は何回か色々な機種で経験してまいりました。

その中で、この下の写真の「矢印信号」を解像できる機種はとても少なく、SIGMAさんの クワトロだけがきれいに解像したことを覚えています。

PENTAX_K-3II_1009.jpg
それ以来の快挙です。

このペンタックス K-3 II では、ご覧の通り「くっきり」と矢印信号を解像しています。
その他、「空車」の文字や「Hankyu E.」という文字も判読できますね。凄いことだと思います。

是非、このポテンシャルを色々な制限を乗り越え、活かしていただければなあ!と思います。



(追記)

お写ん歩 "K" 君と、感じたことの情報交換を実施 
 

  1. 動きものが入るとNGだとはわかっていたが、思わぬ所に動きが潜んでいる = ON/OFFの写真両方が必要かな
     ⇒ RAWで撮影しておくと、カメラ内現像時で ON/OFF の選択ができるとのこと
       (RAW撮りにすれば、2枚撮りする必要はないです … 2015/05/25 追記)
     ⇒ PENTAX Digital Camera Utility 5は未対応
     
  2. モードメモリーの超解像チェックはオフのほうがよい = ここぞという時にオンにする
     
  3. シャッタースピードを上げても、特異描写が減る?という感じでもなく、ISOやシャッタースピードと動体の移動方向の兼ね合いは要研究材料
     
  4. 不安な時は、絞りを出来るだけ開ける/被写体に近づく ⇒ 背景をぼかす ⇒ 動体をうやむやにしてしまい、主要被写体だけにしてしまうのが無難(逃げと言えば逃げだが)
     
  5. 動かないもの ⇒ 恐ろしいほど解像力がアップするので楽しくて仕方がない ⇒ 奈良のお寺や仏像なんかすごいことになりそう。が、三脚使えない ⇒ 風のない日の花の接写?
     
  6. ガラスの透明感が増しているのを見ると、金属系の静止被写体=車・電車・バイクなどの質感描写にすごい効果がありそう


などと話しながら、今日一日”K”君はパソコンの前でRAW現像しておりました。(他の仕事は全くせず・笑

 ”K”君 「"S"さん知ってましたか?RAWファイルの容量は4倍の100M、RGGB4枚分です」

 ”S”  「えっ、なんじゃ~!が、なるほどなるほど、後現像用に4枚分いるのか。」

 ”K”君 「感覚的なのですが、カメラ内現像と外現像で微妙な差があるような、ないような・・・まだ、よくわからないですが…」

 ”S”  「ということは、合成プロセスにまだまだソフト的な改善の余地があるということかな。う~ん、楽しみだ!」

ということで、明日に第二弾のブログが公開されるものと思います。


 

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どうぞよろしくお願いします。

 

八百富写真機店 ㊥カメラ担当係"S"


 

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このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2015年5月22日 00:00に書いたブログ記事です。

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