雨霧の向こう、カーブを曲がりきった非電化区間の英雄。
ヘッドライト浮かぶ水平対向12気筒の力強いエンジン重奏。
フルスロットルの轟き、キハ181系独特の甲高い過給機音が近付いてきました。
「きっ、来たっ!来たで!!」
雨に濡れながらの鳥肌立つ興奮は最高潮へ達します。
いつもお世話になってます。
ディアモール店のKです。
今週11月6日(土)で定期運転を終える気動車を撮ってきました。
車両形式はキハ181、名称は特急「はまかぜ」。
(キハ181の説明は長くなりますのでウィキペディア"国鉄キハ181系気動車"をご覧下さい)
車両そのものはすぐに廃車という訳ではありません。
しかし...、山陰地方を駆け回った雄姿は、もう間もなく我々の前から消え去ろうとしています。
今回PENTAXから新しく発売されたK-5を使ってみました。
撮影条件はお世辞にも良いとは言えない状況。
これが真冬なら京都市内は冬晴れ、日本海側は大雪になろうかという天候でした。
下りのはまかぜ2号を撮ろうと早朝の出発です。
雨降りしきる播但線、いつもの鉄撮りメンバー(この日は残念ながら一人欠場)とご一緒。
それはもう悪天候を分りやすくした様な一日でしたが、遠く霞む現場で待ち構えた甲斐はありました。
使用機材
PENTAX K-5 with・・・
smc PENTAX-DA 18-55mm F3.5-5.6 AL WR
smc PENTAX-DA★ 50-135mm F2.8 ED [IF] SDM
アップした画像は全てリサイズ済み。
マウスポインターを重ねて指マークに変わる画像は拡大出来ます。
↑ 1枚目(左)のピント合わせたところを等倍トリミング(中)、ヘッドライト浮かぶ部分を等倍トリミング(右)。
ホワイトバランスはPENTAXさんお薦め"CTE"です(ETCではありませんよー)。
CTEとは、オートホワイトバランスとは逆に色を強調する方向にホワイトバランスを調整するモード。
(CTE=Colour Temperatures Enhancement)
夕焼け等が更に印象的な色で再現できる素晴らしいポジションです。
そのCTE、個人的に最も魅力的感じたのは、緑や花の淡い系な色抜けを防ぎ、より鮮明に描き出すというところ。
風景撮りメインの写真家さんならこれだけでもPENTAX機を選ぶ価値があるのではないでしょうか。
オートホワイトバランスの場合、白色はその場の光線色に関係なくニュートラルな白色しようとします。
ところがこのCTEモードはその逆の発想に近い、と言えば判りやすいでしょうか。
この機能はK-7でも搭載されていましたが、より進化したしたような気がします。
ちなみにPENTAX Digital Camera Utility 4でCTEを選択することはできません。
RAW撮りなら迷わずCTE設定にし、必要に応じて現像時にホワイトバランス変えるのがひとつのパターンとなりそうです。
全て感度はiso1600。
K-7でもずいぶんノイズが少なくなったなぁと感じましたが、K-5のiso1600は全く持って常用範囲。
これだったらオート感度設定の上限を1600にしても問題ないでしょうね。
K10DやK20Dはもちろん、K-7でもちょっと考えられなかった設定です。
残念ながら事情あって夜間撮影は出来ませんでした。
試用期間が2日間だったので今更ですが仕方ないですね。
2↑ ほぼ定刻でやってきた"はまかぜ2号"。
かっこいいです。
ヘッドマーク上に輝く逆三角形の特急専用シンボルマーク。
昭和33年登場の特急"こだま"(151系)に取り付けられたのが始まりです。
戦後に復活した特急"つばめ"の名前をそのままデザインされたものだそう。
ツバメにも見えるでしょう?
電気機関車EF66のナンバープレートもこれと同じ発想のシンボルマーク。
昔コンテナ特急"たから"からブルーとレインの先頭に立ったという経緯もあったからなのだと思います。
コンティニュアスオートフォーカス(AF.C)+RAWで秒間7コマのうちの1コマ。
ヘッドマークにクロスセンサーポイントを当てました。
N社のダイナミックAFモード+51点3D-トラッキングの様にはいかないかも知れません。
しかしこれだけ撮れれば十分ですねー。
3↑ あぁ、この天候・・・
とても悪条件過ぎました。
でもこの悪条件下、これだけ写れば十分満足得れることを立証できたような気がします。
この日使用したレンズはsmc PENTAX-DA 18-55mm F3.5-5.6 AL WRとsmc PENTAX-DA★ 50-135mm F2.8 ED [IF] SDMです。
ともにK-5と同じ防塵・防滴構造、荒天時に頼もしいレンズが鈍いフットワークを助けてくれます。
PENTAX Digital Camera Utility 4で現像時にノイズリダクションをON、OFFしてみました。
OFFが右か左か判ります?
拡大(等倍)していただくと良く(?)判ると思います。
まぁ、これなら大判プリントでも目立つことはないでしょうね。
4(左:補正なし 右:プラス補正)↑
明るさ補正にも耐えますねー。
キハ181の大型放熱素子を天井に並べた自然通風式ラジエターは特徴的。
トラブルこそ頻発したとされますが、こういった技術こそが今日の高性能化へと繋がる肥やしになったと思います。
ちなみに中央に並ぶのは冷房装置。
夏場山間部をスローペースで走るとエアコンの効きが悪くなったのも仕方ないかもしれません。
5↑ 先頭車には自然通風式ラジエターがありません。
その代わりに大きな強制ファンが向こうに見えます。
6・7↑ 出勤前に撮った"はまかぜ1号"。
(カメラはコンパクトデジタル PENTAX Optio750z)
さすがにラストラン直前、警備員付きでした。
ご苦労様ですm(_ _)m
皆さんきちんと黄色い線の内側から眺めましょうね。
8↑ キハ40も撮りました。
蛍光気味の塗装も忠実に撮ってくれるK-5。
9↑ 前後の車両、後部は旧塗装(近郊色)でした。
軽快に駆け抜けていきました。
このあと更に北へ、次のポイントへと向かいます。
↑ K-5の硬派なデザインは旧形式レンズがよく似合います。
見やすいファインダーはマニュアルフォーカスが楽しくなりますね。
現在K-5のボディ供給が追いついていません。
度々欠品しますことをどうかお許しください。
そんなK-5、11月中旬に更なるグレードアップを図ります。
これは次回のブログ更新に関連しますので、また後ほど。
ディアモールはクリスマスの装い。
華やかな季節がやってきます。
つづく。
-K-
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