カメラの八百富|創業当時の八百富写真機店

| コメント(0) | トラックバック(0)



㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。


今日は、弊社の創業当時の店舗写真をご紹介します。

弊社は、昭和3年2月11日、大阪市西区土佐堀船町(肥後橋大同生命ビル斜め向かい側)に於いて写真材料商を開業いたしました。聞いた話しでは、創業者は紀元節に基づき開業日を決めたようです。

当時の写真の多くは、店舗もろとも大阪大空襲で焼け、残念ながら創業当時の写真が無かったのですが、数年前、当時弊社で働いておられた方がご高齢にもかかわらずお持ち下さったことで、幸運にも入手することができました。

ただ、この写真が何年に撮影されたものか定かではありません。

わかることは、ライカの文字がないこと(弊社に保存されている別の写真にはライカやローライの文字がある)、富士フィルムがない、ということです。富士フィルムの創業は昭和9年(1934年)ですから、それ以前の写真であること、またライカの日本上陸が大正14年から昭和元年にかけてと言われていますから、そのあたりを勘案して、弊社会長は、おそらく「創業まもない昭和3年頃」ではと話しております。

是非、この写真の細部をご覧になられて年代が特定できる部分があれば、お教え下さい。


(2016/02/17追記)

画面左側ガラスの「現像・焼付・引伸」の文字の下に次のような文字が読み取れる。、

Baby  ⇒ Baby Box Tengor?(ベビーボックステンゴール)

ikon..
Kolib..  ⇒ 
Kolibri?(コリブリ)

と推測されるのでは?おそらく、昭和5年(1930年)以降の写真では?

また、


「 イコンの看板カメラがイコンタ・コンタックスでなくイカレッテやマキシマで、シャッターはリムセットで、ステレオカメラ(ローライドスコープ?)はあるけど二眼はないとか,味わい深いです.「いつ以前」というのは言いにくいですが1930-32かな?と思いました。」

さらに、別の方からも

「現像 焼付 引伸」の文字のところにあるポスター?にあるシネコダックは,model Kのように見えます。そうだとすれば,やはり1930年以降かも?」


とのご指摘も頂戴しております。

う~ん、奥が深いです。ご協力感謝申しあげます!昭和5年以降は確定ですね。




店舗写真.jpg

(裏焼きじゃないですよ。さすが、時代なりです。クリックして頂くと別ウインドで拡大します)
個人的におもしろい点は、

① ZEISSがハードのメイン(創業者が好きだった?)
② 
KODAK・ILFORDがカタカナ化して日本に定着している?
③ カメラ店の店頭は何十年も前から「現像・焼付・引伸」、ある意味すごい!
④ ウインドのガラス面の上部にステンドグラスがある(ハイカラ、おしゃれ?)
⑤ 電話番号が4桁・文字が右から左

などなど。

なかでも特筆は、日本の精密・化学メーカーが1社もないこと。(オリエンタルは許して下さい)
富士フィルム・コニカ・ニコン・キヤノン・オリンパス・ミノルタ・ペンタックス・パナソニック・ソニー・リコー
何一つ、ありません。

そういう意味で、以降は日本の発展そのもの。
まねることから始まったかもしれませんが、次々に新しい商品・技術を開発・生産することで大きく成長した日本メーカーたちです。ある意味、写真好き皆さん、「日本生まれ」でよかったですね。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.yaotomi.co.jp/mt/mt-tb.cgi/91

コメントする

このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2009年9月16日 22:55に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「カメラの八百富|CANON SNAPPY'84 ロサンゼルス五輪」です。

次のブログ記事は「カメラの八百富|DOI 500-800mm F8-12 (EOSマウント) ミラーズーム」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

月別 アーカイブ