㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。
またまた、とんでもない「PENTAX」関連NEWSが飛び出しました。
ビクターがデジカメ進出、ペンタックス買収へ
日本ビクターとケンウッドの持ち株会社、JVC・ケンウッド・ホールディングスが光学ガラス大手HOYAから「ペンタックス」ブランドで知られるデジタルカメラ事業を買収する方向で交渉を進めていることが4日、明らかになった。
ビクターが蓄積しているビデオカメラ技術を生かしてデジカメ事業に進出する。
早ければ月内の合意を目指す。事業の再構築を進めるJVC・ケンウッドはビクターの音楽ソフト事業の売却交渉に入っている。売却益を使って成長分野と位置づける映像関連機器を強化する狙いだ。
ビクターは世界のビデオカメラ市場の約20%を占め、40%の首位ソニーに次ぐ世界2位。しかし、市場は飽和状態で低価格化に拍車がかかっている。レンズや映像処理の技術などビデオカメラと共通点が多いデジカメに進出すれば、事業拡大につながると判断した。
一方、07年にペンタックスを買収したHOYAは、当初の目的だった内視鏡など医療分野の強化に成功したものの、デジカメ事業は08年度の出荷台数が約 200万台と国内では10位以下と低迷している。相乗効果が薄いデジカメから撤退し、経営資源を光学レンズなど得意分野に集中する。
正直なところ「HOYA」の枠組みの中で、ようやく一連の騒動から落ち着き、やっと前に進みだしたと安心していたのですが。いやはや「流浪」のブランド?となりつつあることに、一ファンとしてやや不安を感じざるを得ません。
これじゃ、「HOYA」傘下に入ると決まった当初からの懸念そのもののじゃあないですか?高収益事業の医療部門だけ取り込んで、デジカメ事業は早晩売却。とほほ.........。情報の真偽はまだわかりませんが、しばらく音楽事業の売却とセットで世間を騒がしそうです。
今回は読売新聞1社のスクープ記事ですからまだなんともいえません。ビクター側の一方的な思い、すなわち「HOYA」側への売却打診依頼の段階なのかもしれません。あるいは、交渉を前進させるためのリークなのか、はたまた「HOYA」側からの観測気球なのかもしれません。想像を大きくすれば、二社を結びつける大きな力(技術の海外流出を食い止めたい力と企業を再生させたい力)が働いているのかもしれません。
当の両社は、すぐさま「報道」を否定するプレスリリースを発表していますが、あのパナソニックと三洋も第一報時は、同様に否定していました。あくまでも、11月4日現在はまったく何も決まっていないということにしかすぎず、検討そのものの有無に関するコメントは一切無いわけですから。
しずれにせよ「火の無いところに煙は立たず」のことわざ通り、なんらかの検討がされていることは事実でしょう。相応の立場の関係者が新聞記者にちょいと漏らした、その漏らした人の真意は?ですが、私の前職の経験からして「役員のおしゃべりリーク」はままあること。
ちょっとしたおしゃべりに記者が「尾ひれ・背びれ」を付け加えて記事になって大問題となることはままある話です。しかし、根幹部分は「正」ということが多く、長いレンジで見れば「あの時の話し、やっぱりな」という場合が多いのではないでしょうか?
とは言え、日経新聞の格好の経済ネタとなった先般の「HOYA-PENTAX」買収劇、一連の買収騒動と役員解任劇の根本は、この「カメラ事業」売却への懸念です。経済面のワイドショー的ネタとなることは、もう避けてほしいところですが、相手がビクターだけに「ネタ」としてはまたまた価値が高そうな雰囲気です。「HOYA」側は医療分野という高収益事業を残し、デジカメ事業をスリム化して利益の出る状態にして他社売却、「JVC」側は不採算事業の切り離しと本業の映像事業を強化するための事業の買収、いずれの切り口からも経済記事として非常に興味深い内容です。また「PENTAX」も「JVCとケンウッド」もあのスパークス・グループが関わった案件、その3社がまた関係していくかもしれないとは、なんとも因縁深い話しです。
この話し、ビデオカメラという映像事業から見れば非常にわかりやすいかもしれません。
ビデオ製造メーカーは、実質国内5社。Panasonic・Sony・Canon・Victor・Sanyo、うちSanyoはPanasonicと統合・既にP社内にはコンデジから一眼まで商品を保有、Sanyo内でも動画デジカメXactiを先進的に展開、またS社とC社も既にデジカメ一眼レフ事業を展開。無いのはVictorのみという状況です。
動画と静止画の垣根が無くなった今、映像メーカーとして生き残る為には「レンズ交換」という切り口からのシステムが何より必要だと誰が考えてもわかる話です。現在のHOYAのペンタックスデジカメ事業の責任者は、三洋電機出身の井植さん。電機メーカーのこの分野におけるそれぞれの思惑に対する読みは元々の守備範囲、また先天的な「経営者としての動物的感」をも持ち合わせた若手経営者。そして、精密メーカーのデジカメ事業を内部から見た数少ない電機系経営者でもあります。PENTAXブランドのデジカメ事業をどう発展さすか、何が必要で何が不要か、内部にないもは外部から買うのか、あるいはくっつのか?。要は、動画と静止画が融合する現在の「カメラ」事業で、PENTAXのブランド力を活かしつつ、事業を成功させる選択は何かと考えれば、十分ありえる、当然の選択肢が「買収される」ことなのかもしれません。
なにせこの業界、「レンズマウント」というデジタル技術では解決できない物理的制約がものをいう世界です。おそらく一から新マウントを作り上げるにはあまりにも時間がかかりすぎてしまいます。PENTAXがマイクロフォーサーズ陣営に入っていれば、違う選択肢もあったのでしょうが、レンズマウントを持たないVictorと、AV技術を持たないPENTAX、あまりにも両社の思惑が合致する買収劇に見えてなりません。そういう意味で、PENTAXのデジカメ事業がHOYAの中にある必然より、再生途上にあるVictorの中に入る勇気のほうが事業発展の鍵なのかもしれません。
また、日本という国家レベルでは、万が一「サムソン」にこのデジカメブランドが流れるはいかがなものかと考える勢力はあるでしょう。ただでさえ国内電機メーカーは、パネルなどでサムスンに国際競争で苦戦を強いられているのが現状です。しかし、まだまだ精密機器分野は家電分野と比較すると優位を保っており、その現状を維持するために色々と国家レベルでアドバイスをしていることは十分考えられます。
いずれにせよ、「PENTAX」ファンとしては、よりよい製品を作くることができる企業グループの中で発展されることを切に望みます。現在の「HOYA」にいるより、新しい企業グループの中でより研究開発が進み、よりいい製品が発売されるなら、「HOYA」であろうが「JVC」であろうがいっこうに構いません。
ただただ、CANONやNIKONの2強にあらがう、第三の会社がこの業界には絶対に必要であり、その会社がPENTAXであってほしいということです。多様性がこの業界発展の源泉、なんとしても生き残っていただきたい、それのみ願う「一人の応援者」の雑感です。
当の両社は、すぐさま「報道」を否定するプレスリリースを発表していますが、あのパナソニックと三洋も第一報時は、同様に否定していました。あくまでも、11月4日現在はまったく何も決まっていないということにしかすぎず、検討そのものの有無に関するコメントは一切無いわけですから。
しずれにせよ「火の無いところに煙は立たず」のことわざ通り、なんらかの検討がされていることは事実でしょう。相応の立場の関係者が新聞記者にちょいと漏らした、その漏らした人の真意は?ですが、私の前職の経験からして「役員のおしゃべりリーク」はままあること。
ちょっとしたおしゃべりに記者が「尾ひれ・背びれ」を付け加えて記事になって大問題となることはままある話です。しかし、根幹部分は「正」ということが多く、長いレンジで見れば「あの時の話し、やっぱりな」という場合が多いのではないでしょうか?
とは言え、日経新聞の格好の経済ネタとなった先般の「HOYA-PENTAX」買収劇、一連の買収騒動と役員解任劇の根本は、この「カメラ事業」売却への懸念です。経済面のワイドショー的ネタとなることは、もう避けてほしいところですが、相手がビクターだけに「ネタ」としてはまたまた価値が高そうな雰囲気です。「HOYA」側は医療分野という高収益事業を残し、デジカメ事業をスリム化して利益の出る状態にして他社売却、「JVC」側は不採算事業の切り離しと本業の映像事業を強化するための事業の買収、いずれの切り口からも経済記事として非常に興味深い内容です。また「PENTAX」も「JVCとケンウッド」もあのスパークス・グループが関わった案件、その3社がまた関係していくかもしれないとは、なんとも因縁深い話しです。
この話し、ビデオカメラという映像事業から見れば非常にわかりやすいかもしれません。
ビデオ製造メーカーは、実質国内5社。Panasonic・Sony・Canon・Victor・Sanyo、うちSanyoはPanasonicと統合・既にP社内にはコンデジから一眼まで商品を保有、Sanyo内でも動画デジカメXactiを先進的に展開、またS社とC社も既にデジカメ一眼レフ事業を展開。無いのはVictorのみという状況です。
動画と静止画の垣根が無くなった今、映像メーカーとして生き残る為には「レンズ交換」という切り口からのシステムが何より必要だと誰が考えてもわかる話です。現在のHOYAのペンタックスデジカメ事業の責任者は、三洋電機出身の井植さん。電機メーカーのこの分野におけるそれぞれの思惑に対する読みは元々の守備範囲、また先天的な「経営者としての動物的感」をも持ち合わせた若手経営者。そして、精密メーカーのデジカメ事業を内部から見た数少ない電機系経営者でもあります。PENTAXブランドのデジカメ事業をどう発展さすか、何が必要で何が不要か、内部にないもは外部から買うのか、あるいはくっつのか?。要は、動画と静止画が融合する現在の「カメラ」事業で、PENTAXのブランド力を活かしつつ、事業を成功させる選択は何かと考えれば、十分ありえる、当然の選択肢が「買収される」ことなのかもしれません。
なにせこの業界、「レンズマウント」というデジタル技術では解決できない物理的制約がものをいう世界です。おそらく一から新マウントを作り上げるにはあまりにも時間がかかりすぎてしまいます。PENTAXがマイクロフォーサーズ陣営に入っていれば、違う選択肢もあったのでしょうが、レンズマウントを持たないVictorと、AV技術を持たないPENTAX、あまりにも両社の思惑が合致する買収劇に見えてなりません。そういう意味で、PENTAXのデジカメ事業がHOYAの中にある必然より、再生途上にあるVictorの中に入る勇気のほうが事業発展の鍵なのかもしれません。
また、日本という国家レベルでは、万が一「サムソン」にこのデジカメブランドが流れるはいかがなものかと考える勢力はあるでしょう。ただでさえ国内電機メーカーは、パネルなどでサムスンに国際競争で苦戦を強いられているのが現状です。しかし、まだまだ精密機器分野は家電分野と比較すると優位を保っており、その現状を維持するために色々と国家レベルでアドバイスをしていることは十分考えられます。
いずれにせよ、「PENTAX」ファンとしては、よりよい製品を作くることができる企業グループの中で発展されることを切に望みます。現在の「HOYA」にいるより、新しい企業グループの中でより研究開発が進み、よりいい製品が発売されるなら、「HOYA」であろうが「JVC」であろうがいっこうに構いません。
ただただ、CANONやNIKONの2強にあらがう、第三の会社がこの業界には絶対に必要であり、その会社がPENTAXであってほしいということです。多様性がこの業界発展の源泉、なんとしても生き残っていただきたい、それのみ願う「一人の応援者」の雑感です。
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