カメラの八百富|OLYMPUS オリンパス PEN-FT ペン-FT

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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

大変大変、ご無沙汰の個別商品のご紹介です。
写真を撮って準備万端、よーしブログを書こうと思ったら、「えー、売れてもうた。そんなん!」
てな感じの連続で、失礼しておりました。
そうなると、次はどれにしようかな状態。
「珍しい」とか「おもしろい」の切り口となると余計に難航。こうなると、「ありきたりでも」ということで

OLYMPUS PEN-FT オリンパス ペン-FT が入荷しました。

このPEN-FTというカメラ、以前、「PEN-FVのブログ」で書きましたが数年前から女性に大人気。
そして、E-P1の登場で中年男性も参戦。
昨年の夏以降、常に品薄な状態が続いております。

ボディーが売れるとレンズも売れる。
広角系レンズはほぼ即売れ、そんな状況にあります。

さー、さっそく落ちです。
そうなんです、ある意味「非常に珍しい」広角レンズ付きでの入荷です。
ほんとはここからさらに「二つめの落ち」があるんですが、それは後ほど。

PEN-FT-001.jpgセットされているレンズは、
Olympus E.Zuiko Auto-W 25mm F4 です。

フルサイズ(35mm判)でいうと、35mmに相当するレンズ。
いわゆるレトロフォーカスタイプで、収差がよく補正された優秀なレンズです。

Olympus E.Zuiko Auto-W 25mm F4 諸元

画角 : 62度
レンズ構成 : 5群5枚
最小絞値 : 16 (半段無し)
最短撮影距離 : 0.25m
フィルター径 : 43mm
大きさ : 全長 30mm 最大径 50mm
重量 : 120g

このカメラを取り扱っていますと、こんなやり取りがあります。

お客様 「広角付きのセットはありませんか?」

 「残念ながら、ほとんどが標準レンズ付きでの入荷ですね」
     
お客様 「じゃー、標準いらないのでボディーだけ販売してもらえます?」

 「それはちょっとご勘弁下さい。標準レンズのみがなかなか売れないので。ごめんなさい」

とお答えしています。
ということで、その待望の?「広角セット」の入荷です。(一つ目の落ち)

では、レンズの詳細写真です。

マウント側の上部のボタンは、絞り込みボタン(プレビューボタン)。
被写界深度を確認するためのボタンで、絞りを指定した値まで実際に絞り込んで、ファインダーの実際の像でどこまでの範囲がある程度はっきり写るか確認するためのボタンです。

被写界深度って、初心者の方にはちんぷんかんぷんかもしれませんが、作画上非常に重要なファクターです。背景をぼかしたりする時に使ったり、ある程度ピントの合う範囲をかせぎたいときに使います。例えば、この製品写真は被写界深度が深くなるように、絞り込んで(絞りの値を大きく)して写しています。

目を細めて下さい。
すぐに、ご自身で簡単に実感できます。
どうです、手前から遠くまでくっきり見えるようになるでしょう?
目を開けたら、はっきりした所とボケた所があるのに、目を細めると「像は暗い」がなんか全体がくっきり見える。それが被写界深度なるものです。
近くの物にピントを合わせて目を細めた時と、遠くの物にピントを合わせて目を細めた時、なんか見え方が違いませんか?それが距離の違いによる被写界深度の変化です。
是非、初心者の方、この被写界深度なるもの勉強してみて下さい。
それを意識して撮影すると、ほんと新しい世界が開けてきます。

PEN-FT-002.jpg下側の同じようなボタンは、レンズの着脱ボタンです。
後部の少しはみ出たレバーは、絞り作動レバーとなります。

さて、ここからが「二つ目の落ち」。
このカメラについているレンズは、TTLナンバーがないタイプです。いわゆる、PEN-Fの時代の古いタイプが付いています。

PEN-FT-004.jpg今日ご紹介しているPEN-FTは、TTL方式の露出計が内蔵されていますが、その露出表示は独特の「TTLナンバー」という方式で行われています。これは、開放値の異なるレンズを使用しても同じ露光量となるように、このPEN-FTで独自に採用された画期的なシステムでした。今、上の写真の絞り環は通常の絞り値が刻印されていますが、TTLナンバー方式のレンズならこの絞り環を持ち上げて180度回すと、下側に隠れている「TTLナンバー」が現れ、本体に内蔵されている露出計の数値を合わせることができるようになります。

さて、困りました。
このカメラでは、どうしたらこの古いレンズを使うことができるのでしょうか?
ここからが今日の「二番目の落ち」となります。

【解決策1】
その昔、オリンパスのサービスステーションではこの問題を解決するために、古いレンズに「TTLナンバー」のシールを貼ってくれるサービスが行われていました。時々、我社にも入荷するときがありますが、通常の絞り数値の上に「TTLナンバー」が印刷された銀色のシールが貼ってあります。(普通の絞り値はシールで隠されて見えなります)

しかし、もうこのシールを貼ってもらえるサービスはもちろん行われていませんし、デットストックをどこかの会社が持っているわけでもありません。また、どこかの会社が再生産したとの話もありませんので、残念ながら自作するしかありません。(もちろん、記憶して換算する手もあります)

【解決策2】
では、その換算データをお知らせします。記憶するものよし、表にして持ち歩くのもよし、シールにして絞り環に貼るのもよし、ご自身の一番よい方法をご利用下さい。

PEN-FT-005.jpgクリックして頂きますと、大きくなります。

以降、商品の詳細写真です。

PEN-FT-006.jpg背面写真です。各部のメッキ状態は良好です。

PEN-FT-007.jpg
PEN-FT-008.jpg
附属品は、底ケースと代用のレンズキャップ(EE-3用)です。

PEN-FT-009.jpgファインダー内は清掃しておりますので、結構美しい部類です。
モルトも交換済で、レンズもクリーニング済です。レンズ内は大変美しい状態です。
欠点というレベルではありませんが、接眼レンズの表面にはややコーティングはげがあります。
(ある意味全数あるといえばそうなっています。清掃すると仕方がないです)

PEN-FT-010.jpg展示店は大阪駅中央店です。
お値段は、(税抜)60,000円 (税込)63,000円です。

店舗へのお問い合わせは、電話06-6341-7005またはメールにてお願いします。

+++中古カメラ担当係+++


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このブログ記事について

このページは、㊥カメラ 担当係が2010年2月 5日 23:36に書いたブログ記事です。

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