㊥カメラ 担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。
CANON FD 55mm F1.2 S.S.C. ASPHERICAL キヤノン アスフェリカル が入荷しました。
このレンズ、私にとって忘れることの出来ない「やーな思い出」のあるレンズ。
入荷するたびに、古傷が痛みます。
この会社に入りたての頃、やられちゃいました、そう「騙され」たんです。
もちろんその頃は経験が浅く仕方がなかったと言えばそうなんですが、私にとって非常にやーな思い出。ただ、これがきっかけ(...実際は悔しくて...)で「中古カメラ」の目利きについて真剣に勉強するようになったと言えばそうなんで、前向きにとらえればいい経験かなとも思います。
で、何を騙されたかと言いますと、
「普通のFD 55mm F1.2S.S.C. のレンズに、ASPHERICALの銘板を取り付けたパチモン」をつかまされました。
今なら検品・査定の段階で「何となく」違和感といいましょうか、「何かを」感じて未然にそういう贋物を見抜けるんですが、その頃は全くダメでしたね。
読者の皆さんもご自身のお仕事で感じておられる、なんというのでしょうかなんとく感じる雰囲気(第六感)ってみたいなもんです。
ということで、反省の意味を含め、その違いを総括してみましょう。
で、このレンズの最大の問題点は、銘板が修理の知識が少しあれば簡単に付け替えることが可能だということです。たいした工具も使わずに銘板を入れ替えできますので、一応ご注意下さい。
FD 55mm F1.2 ASPHERICAL S.S.C. 諸元
※定価が昭和50年に大幅値下げされているようです。
一眼レフカメラ用交換レンズとして、世界で初めて非球面レンズを採用し、絞り開放より高画質を得るべく開発された標準レンズで、最高級 35mmシステム一眼レフであるF-1、量販主力機種のFTbと同時に発売された。(S.S.C.になる前の話)非球面は第2レンズ第1面で、研削により加工されていた。この非球面に より、近軸と周辺の光束を最良結像面に理想的に収束させて収差を補正することで、開放F1.2より高コントラストな光学性能が得られた。
※近距離補正(フローティング)機構を採用し、無限遠から最短まで高画質を得ることができる
FD 55mm F1.2 S.S.C. 諸元
※昭和49年の定価は48,000円。これも、いくぶん定価設定はぶれているようです。
では、分かりやすい部分からご説明します。
後玉の構造が全く違う左側が「ASPHERICAL」、右側が「普通」。
ご覧の通り、「ASPHERICAL」の最終玉は平ら、マウント部に組み込まれています。
一方「普通」タイプはそのようなガラスはありません。
見分け方その1 ... 「後玉が平らなガラスならASPHERICAL、無いなら普通」
全長がやや異なる
諸元のデータ通り、「ASPHERICAL」の方が2.5mm長いです。
どこの長さが違うかといいますと、ピントリングの上側の縁の長さが異なります。
「ASPHERICAL」の方が長く、「普通」の方はほぼ縁がありません。
見分け方その2 ... 「ピントリングのゴム巻きの上の部分に太い縁があるのがASPHERICAL」
ピントリングの回転角が異なる
上の写真では分かりづらいですかね?
最短撮影距離は同じ60cmなんですが、ピントリング回す量が異なります。
右端の「0.6」の位置が同じにして見比べると、「ASPHERICAL」のほうのピントリングは無限遠が見えています。無限大から最短まで、ぎょうさん回すのが「ASPHERICAL」です。
見分け方その3 ... 「ピントリング」が180度以上回るのが「ASPHERICAL」
コーティング(レンズ)の色が全然異なる
コーティングの色といいましょうか、レンズの色が全く異なります。
上の写真以上に実際の色は差があるのですが、「ASPHERICAL」の方がコテコテ色です。
悪く言えば、特有の「黄色」さが勝ちすぎという位で、ポジなら色のりしそうな感じです。
見分け方その4 ... レンズの色がコテコテが「ASPHERICAL」、あっさりが「普通」
以上が判別方法という所です。
製造番号はからは分類分けできないようで、上記個体も両方とも「7●●●●」のレンズ番号です。
まあ、ほとんどの個体は大丈夫だとは思いますが、実際に銘板が入れ替わった商品を手にしたことがありますので、ご購入時には念のためご確認下さい。
CANON FD 55mm F1.2 S.S.C. ASPHERICAL
展示店は大阪駅中央店です。
お値段は (税抜)70,000円 (税込)73,500円 となります。
WEB上からでもご購入できます リンクは → こちら
CANON FD 55mm F1.2 S.S.C.
展示店は大阪駅中央店です。
お値段は (税抜)19,800円 (税込)20,790円 となります。
WEB上からでもご購入できます リンクは → こちら
店舗へのお問い合わせは、電話06-6341-7005またはメールにてお願いします。
FD 55mm F1.2 ASPHERICAL S.S.C. 諸元
発売年月 | 1975年(昭和50年)3月 1973年(昭和48年)3月 |
発売時価格 | 80,000円 147,000円 |
レンズ構成(群) | 6 |
レンズ構成(枚) | 8 |
絞り羽根枚数 | 8 |
最小絞り | 16 |
最短撮影距離(m) | 0.6 |
最大撮影倍率(倍) | 0.11 |
フィルター径(mm) | 58 |
最大径x長さ(mm)x(mm) | 75.8 x 55 |
質 量(g) | 575 |
※定価が昭和50年に大幅値下げされているようです。
一眼レフカメラ用交換レンズとして、世界で初めて非球面レンズを採用し、絞り開放より高画質を得るべく開発された標準レンズで、最高級 35mmシステム一眼レフであるF-1、量販主力機種のFTbと同時に発売された。(S.S.C.になる前の話)非球面は第2レンズ第1面で、研削により加工されていた。この非球面に より、近軸と周辺の光束を最良結像面に理想的に収束させて収差を補正することで、開放F1.2より高コントラストな光学性能が得られた。
※近距離補正(フローティング)機構を採用し、無限遠から最短まで高画質を得ることができる
FD 55mm F1.2 S.S.C. 諸元
発売年月 | 1973年(昭和48年)3月 |
発売時価格 | 50,000円 |
レンズ構成(群) | 5 |
レンズ構成(枚) | 7 |
絞り羽根枚数 | 8 |
最小絞り | 16 |
最短撮影距離(m) | 0.6 |
最大撮影倍率(倍) | 0.109 |
フィルター径(mm) | 58 |
最大径x長さ(mm)x(mm) | 75.8 x 52.5 |
質 量(g) | 565 |
※昭和49年の定価は48,000円。これも、いくぶん定価設定はぶれているようです。
では、分かりやすい部分からご説明します。
後玉の構造が全く違う左側が「ASPHERICAL」、右側が「普通」。
ご覧の通り、「ASPHERICAL」の最終玉は平ら、マウント部に組み込まれています。
一方「普通」タイプはそのようなガラスはありません。
見分け方その1 ... 「後玉が平らなガラスならASPHERICAL、無いなら普通」
全長がやや異なる
諸元のデータ通り、「ASPHERICAL」の方が2.5mm長いです。
どこの長さが違うかといいますと、ピントリングの上側の縁の長さが異なります。
「ASPHERICAL」の方が長く、「普通」の方はほぼ縁がありません。
見分け方その2 ... 「ピントリングのゴム巻きの上の部分に太い縁があるのがASPHERICAL」
ピントリングの回転角が異なる
上の写真では分かりづらいですかね?
最短撮影距離は同じ60cmなんですが、ピントリング回す量が異なります。
右端の「0.6」の位置が同じにして見比べると、「ASPHERICAL」のほうのピントリングは無限遠が見えています。無限大から最短まで、ぎょうさん回すのが「ASPHERICAL」です。
見分け方その3 ... 「ピントリング」が180度以上回るのが「ASPHERICAL」
コーティング(レンズ)の色が全然異なる
コーティングの色といいましょうか、レンズの色が全く異なります。
上の写真以上に実際の色は差があるのですが、「ASPHERICAL」の方がコテコテ色です。
悪く言えば、特有の「黄色」さが勝ちすぎという位で、ポジなら色のりしそうな感じです。
見分け方その4 ... レンズの色がコテコテが「ASPHERICAL」、あっさりが「普通」
以上が判別方法という所です。
製造番号はからは分類分けできないようで、上記個体も両方とも「7●●●●」のレンズ番号です。
まあ、ほとんどの個体は大丈夫だとは思いますが、実際に銘板が入れ替わった商品を手にしたことがありますので、ご購入時には念のためご確認下さい。
CANON FD 55mm F1.2 S.S.C. ASPHERICAL
展示店は大阪駅中央店です。
お値段は (税抜)70,000円 (税込)73,500円 となります。
WEB上からでもご購入できます リンクは → こちら
CANON FD 55mm F1.2 S.S.C.
展示店は大阪駅中央店です。
お値段は (税抜)19,800円 (税込)20,790円 となります。
WEB上からでもご購入できます リンクは → こちら
店舗へのお問い合わせは、電話06-6341-7005またはメールにてお願いします。
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