カメラの八百富|アサヒカメラ2010年7月号記事 「 緊急速報 銀塩ライカ 撤退 衝撃!」 赤城耕一氏

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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

アサヒカメラ2010年7月号記事 「 緊急速報 銀塩ライカ 撤退 の衝撃!」 赤城耕一氏

今月号の「アサヒカメラ」に、上記タイトルで「ライカ銀塩カメラ終焉」のNewsが飛び出しました。
この記事は赤城耕一氏によるもので、ライカカメラ社CEOのアンドレアス・カウフマン氏が5月末に訪日した際に、インタビューで「すでにライカカメラ社はフィルムカメラを生産を行っていない」(M7とMPの生産終了)と口にしたそうです。

(ご参考) 
※下記アドレスで一部立ち読みできます。詳しくは、本編をお買い上げ下さい。

※アサヒカメラのオフィシャルサイトです

「もう作ってないよね」と勝手に思っていましたし、また遅かれ早かれそういう日が来るものと覚悟していましたが、既に2009年の段階で銀塩カメラの生産を終了していたようです。

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儲からないかぎり、売れないかぎり企業は事業を継続できないは当たり前か~!

「オーナー会社」ではなく「資本家の利益」が最優先される普通の会社であるライカカメラ社に、哀愁的事業継続を求め続けることはできないわけで、「売れないなら作れない」という当然のことが行われただけだと思います。ただ、こういうふうに簡単に割り切れないところが、「ライカ」たる所以であり、「お前もか~」ではすまされない非常にさみしい事態です。

ただ、ついつい忘れるのですが、ライカ社は決して順風満帆で現在に至っているわけではありません。紆余曲折といいましょうか、商売ベースでは厳しい事業環境の中で継続されてきた会社です。

一眼レフ化の波に乗り切れなかったエルンスト・ライツは、1974年にスイスのウィルド傘下に入りました。その後超有名ブランドの「エルメス」に一時期買収されましたが、経営状態の改善が進まず2年で売却されており、現在は次の3社に分かれています。

ライカカメラ(Leica Camera AG )- カメラ部門。ドイツに本社。
ライカマイクロシステムズ(Leica Microsystems GmbH )- 顕微鏡部門。ドイツに本社。
ライカジオシステムズ(Leica Geosystems AG )- 測量機器部門。スイスに本社があるが、2005年にスウェーデンの技術系企業集団ヘキサゴン (Hexagon AB )の傘下に入いる

簡単に言えば、苦労を重ね「ライカ・LEICA」というブランドを守り続けてきた会社と考えたほうがいいのかもしれません。そういう経緯を重ね現在に至っている会社に、「売れないもの」を守り続けろは到底無理な話で、仕方がない結末というところでしょう。

その結末の槍玉に上がったのが「中古カメラ」。
自ら製造した「中古のライカ」が、「新品のライカ」の存続を断ち切ったというのはなんとも言えませんが、中古カメラ店からしても確かにそういう側面あろうかと思います。

ただ、中古カメラの現場にいますとそろそろ「ライカの現行型中古品」の入荷はやや少なくなりつつあります。出す方は出した、そしてその多くが中国や新興国に流れ、国内からの供給能力はかなり低位になりつつあるような気がします。だからといって、価格が今後大きく上がることはないのでしょうが、人民元の切り下げ問題もからみ、国内ライカの需給バランスはやや混乱するかもしれません。今後はやや流通が混沌とし、当面は要注意アイテムということになろうかと思います。

いずれにせよ、このNewsを契機に、フィルムカメラそのものの存続について各方面からいろいろなコメントがでるかもしれません。中古カメラ店とすれば過去販売されたフィルムカメラは市場に無尽蔵にあるというのがスタンスですし、コシナさんのZeissやフォクトレンダーの新品もまだ生産されており、当面は全く問題はないかと勝手に推察しております。ただ、その根幹は、これもそれも皆様の「フィルムカメラ」に対する思いが全てです。どうか、今後もフィルムカメラ、そしてフィルムを可愛がってあげて下さい。よろしくお願い申し上げます。

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このページは、㊥カメラ 担当係が2010年6月20日 06:03に書いたブログ記事です。

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