㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。
NIKON ニコン レンズ交換式アドバンストカメラ 「NIKON 1 J1」「NIKON 1 V1」 の新発売【続編】です
早速、本日発表の「NIKON 1 J1」と「NIKON 1 V1」の作動実機がやってまいりました。
β機なので画像データはNGなのですが、ファームはV.1.00 機なので「ほぼ製品版」に近いβ機のようです。
詳しいスペックは、既に多くのメディア、そしてニコンさんから発表されていますので、そこをご参照いただくとして、今日は初めてさわった個人的な感想をお伝えしたいなと思います。
ミラーレスとは呼ばない!
前編でも少し書きましたが、今回、ニコンさんはこの新製品「Nikon 1」を「ミラーレスカメラ」とは呼ばずに、「レンズ交換式アドバンストカメラ」と呼んでいます。その心は、既存のミラーレス市場に参入するのではなく、新市場を創出するという意味だそうです。
先行する「ミラーレス陣営」からシェアを取るという発想ではなく、既存のニコンDSLR購入層とは異なる未開拓層(女性など)に新しい写真の提案を行うカメラだということから、あえて「ミラーレス」という言葉を使わなかったものと思われます。つまり、ミラーの有無という物理的な切り口から、既存のDSLRとこの「NIKON 1」を区別するものではない、簡単にいえば今後もニコンは「ミラー機とミラーレス機」を最大限「両立」させるぞ、という宣言かと感じました。
あと、なんで「NIKON 1」なのかと思っていたのですが、カタログの第1ページには「デジタルカメラをゼロから作り直すことにしました」とあり、ゼロから作り直したから「ワン・1・ONE」ということなのかな?と勝手に想像しております。
でも、多くのサイトや新聞で「ニコンからついにミラーレス機が登場」と表現されているのは、やっぱ仕方がないですねwww
J1の「J」の意味は?、V1の「V」の意味は?
デモ機を持って来られたセールスの"A"さんにお聞きしたら、特に何かの頭文字ではないということです。
「V」は View Finder の「V」で、もともとは「Q」の予定だったが、PENTAXが先に使ったから「J」にしたというのは超々俗説のようです。(笑)
この重みは「ニコン」だね!
[ NIKON 1 V1 ] 383g [NIKON 1 J1 ] 277g (電池・メディア含む)という重さなのですが、すごくしっかりとした重たさを感じます。他メーカーの主だった機種の重さを調べますと、
PANASONIC DMC-GF3 264g PANASONIC DMC-G3 383g OLYMPUS E-P3 369g OLYMPUS E-PL3 313g
というところ。決して他機と比較して重いということはないのですが、ニコンというブランド力が加味されるのか「ずっしり」感といいましょうか、本物感が漂います。
「カメラはこの重さがないとね!」って偉そうに言っちゃいそうです。
あと、外装は、見たところ全てが「金属」か「プラ」製。高級感とともに、あの使い込むと「べっろ」や「ネチャ」の心配は一切無さそうな仕上げとなっております。
しかしもって、あの「ネチャ」はやめて欲しいですね。
そこらじゅうのメーカーが採用した、あのグリップ力を増すための「ゴム系の薄膜仕上げ」、もう悲惨です。なんでやめないのか、不思議で不思議で、おっと脱線です。
今度、一挙一同集めてご紹介しちゃいましょか!(でも、できませんwwww、取引に影響......)
今回の新モデルは両機とも位相差AFとコントラストAFのハイブリッド式となっているそうですが、確かに実機で試してみると、速い!私が使っているデジタル一眼レフと同じか、もしかしてやや速い?という感じで、全くもって遜色無し!と言えると思います。
今までの「ニコン眼鏡」で考えると、ミラー下に配した専用のセンサーを用いた位相差AFしか認めんぞ、ってな気持ちになるのですが、今回は画像センサーの一部にその機能を埋め込んだという新しい位相差AF。高速連写や動画撮影でその性能を発揮するとのことです。
このあたりは、是非、今後いろいろな所で展示されるデモ機で体感して下さい。
コントラストAFのような、ヌーとピントが合って、ヌーっと外れてまた合うという感じのなだらかなピークのある作動ではなく、シャキシャキとした山谷があるAF駆動感です。
サンプル写真にウソがない!
お持ちになられた出力サンプル(A4)を見ると、当然「FXセンサー」や「DXセンサー」には及ばないことがはっきりと読み取れます。だからこそ、安心できるのです。
ここが大変大変「重要」です。
それぞれのセンサーには、それぞれの限界性能があります。
もし、D7000と遜色ないサンプルを見せられたら、「そりゃ、なんぼなんでもうそでしょうよ!」となるわけで、一定の序列を感じてこそ本来の姿です。そういう意味で、「うそ」がないということなのです。
昔で言えば、35の一眼レフのサンプル写真を4x5で仕上たといいましょうか、今風に言えば、バリバリのライティングを駆使して、画像処理できれいに仕上た写真を見せて「ええでっしゃろ!」は、勘弁してね!ということです。
今回の新しいセンサーは「CXフォーマット」と銘銘されたのですが、この1インチというセンサーサイズをニコンの幹部の方は次のように説明されたそうです。
「大きなサイズや小さなサイズを選んだ会社もあるが、長年研究したベストバランスを考慮した。"画素数やセンサーサイ ズ=高画質"という時代は終わったのではないか。高画質ながら、カジュアルに撮れるカメラにした」
つまり、まず"1インチ"ありきではなく、静止画と動画の融合、高速連写、高速動画を実現しつつ、システムの最小化を行なった結果がこのセンサーサイズだったということのようです。
(パナさんの技術の方も同じようなことを言っておられましたが......)
APS-Cは動画処理には大きすぎるし、深度も浅すぎる(ボケすぎる)、あまりに小さなセンサーとすると静止画はなんでもパンフォーカスになっておもしろくない(ボケない)、そんなバランスを総合的に図ったのが今回の新製品かと思います。
最高の画質を求めるならD3Xを買えばよく、最高のスポーツ写真を撮影するならD3sを、ちょっとそこまでなると負担大なので、少々遅くていいから画質を重視したいとなればD700やD300S、小さな巨人がよければD7000などなど、それぞれのお客様の求める写真に応じて機種を「チョイス」する、そんな視点で「どのカメラを買おうかな」を判断する時代ですね。
そう、このカメラは最高の画質を求めるカメラではないのです。ただ、価格と画質の正比例を求めるのは当然の要求で、画質とカジュアル性を同じ尺度(範疇)で判断される方は「いいね」となれるのですが、そうでない方には単に「高い」ということになるわけで、D7000のボディーが8万円台-キャッシュバックで買える今日この頃にいたっては、なんとも難しい「価値観」ではあります。
いずれにせよ、「カジュアルな高画質」が立ち位置なんですね。
これでVITTESAを連想してしまうのが、中古屋さんのスタッフです(自虐ネタ)
ズームロックボタンを解除してレンズをセットして、ストロボのスイッチを入れると、やっぱなんかVITTESAでしょ。
次は「NIKON 1 V1」。ファインダー横のカバーを外すと、そこはアクセサリー取り付け部。
マイクやGPSユニットを付けたり、ストロボを装着するのですが、取り付け部の形が特殊です。
ここに取り付けられるストロボは、専用のSB-N5。
ストロボ側に電源部を持たず、本体から電気の供給を受ける仕様です。
そう、ミノルタの3700iですよね。
ニコンらしからぬデザインと色のレンズキャップ
ターゲットが女性!ニコン、ニコンしてませんね!
でも、こっちはニコン!ニコン!たった色の違いだけなんですが、しゃーないです。
正直な感想でいいますと、
「J1」は、レンズ交換ができるコンパクトデジカメ。
「V1」は、レンズ交換のできる男の高級コンパクトカメラ。
そんな私の受け止め方です。
コンデジからの比較では、圧倒的に大きなセンサーで、圧倒的にAF性能が優れ、レンズまで交換できちゃう、でもって大きくない。
さあ、新しいシステムカメラの登場です。
ニコンさんがやる限りは、どこまでシステムの広がりが見られるか、大変楽しみです。
昨日の発表会では、その辺りの拡張の方向性についても展示されていたようです。
当店においても、先行予約を近々に開始いたします。
まだ、商品の初回立ち上がり(初回入荷)については詳細不明ですが、シルバーとレッドのWキットが1ヶ月遅れということから判断すると、望遠レンズがやや逼迫ということが推察されます。
同時に、売れ線カラーは「白」「黒」かなとも類推。さあ、どんな反響を呼ぶのか?
是非、ご予約は当店でお願いします。
では、最後にライバル機(?)、互いにそんな意識は全くないものと思われますが、とりあえず比較しちゃったので、ご覧下さい。
PENTAX Q VS NIKON 1 J1
PENTAX Q VS NIKON 1 V1
PENTAX Q VS NIKON 1 V1 VS NIKON 1 J1
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