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ミノルタ一眼レフ「角窓」用 視度調整アタッチメント(レンズ) Vn
のお話し
超久しぶりの中古カメラネタです。
今日ご紹介するのは「ミノルタ一眼レフ」用の視度調整レンズ(視度補正レンズ)について。
物はこれです。
とても単純なアクセサリーでありまして、枠と度の入ったガラスレンズの二点で構成されています。
最初のミノルタ製一眼レフの接眼レンズ部分は丸い形だったのですが、機種でいえば「New SR-1やNew SR-7、SRT-101」の頃から長方形の角型に変更されました。
以降、その形状は最後の最後まで変更されることはなかったので、マグニファイヤーやアングルファインダーなど接眼系のアクセサリーが、オートフォーカス機に至るまでの半世紀にわたって共通して使用できるという、とてもとても素晴らしい仕様となっています。
ただ、今となれば当たり前の「本体内蔵の視度補正」が本格的に導入されたのはA-707Si以降でありまして、それまでの機種では上の写真の「視度調整レンズ」が必要で、永年生産され続けられました。
(※ MINOLTA XD-S は除く=世界最初の内蔵カメラだったのですが……1台限り、不思議だ~)
ところがもって、この視度レンズ、その差をどう視度を見分けたらよいかとても分かりずらいという所でありまして、今回のブログはその辺の記録と言いましょうか、
例えばカメラ店のジャンク箱で「ミノルタ用の視度調整レンズをみつけたいけど、どう選んだらいいんだろう?」
という場合のお助け話になればなあ!という所です。
上手くいけば、インターネットで「ミノルタ 視度調整レンズ」と検索してもらった時に上位に掲載されて、ちこっと参考になればと思っております。
まず、どうミノルタ用と見分けるですが、残念ながらとても分かりずらい。
昨今老眼が出てきた私にはとても辛い話です。
まず、形状的に見分ける方法その①
裏側に小さく小さく「ミノルタのロゴ」が刻印されています。
上の写真の上の赤丸部分に、長い間生産していたので、「minolta」の旧ロゴか、「MINOLTA」の新ロゴのどちらかがが刻印されています。
経験値から言いますと、古いロゴだからといって機能的に問題が出ているとか、あるいはプラスチックが劣化しているとかというケースは全くと言ってよいほどありませんので、あまり気にされなくてもよいかと思います。
形状的に見分ける方法その②
下側の丸内には、「JAPAN」と刻印されいますので、上の写真の形状などと合わせて、見分けてご購入下さい。
(同じような形状のものは他社にはありませんので、こういう感じのものならミノルタ用と思って頂いて大丈夫かと思います)
それでも、あえて点検する所をあげるのなら、この視度補正レンズの固定は下の丸印二か所の爪でカメラ側の接眼レンズの内側と引っかける方式なので、その部分に欠けや劣化がないかという所でしょうか。
じゃ、「これがどれ位の視度なの」という一番肝心な部分なのですが、これが史上最大に分かりにくい。
表示の刻印が小さいあげくに、表示の意味が一般的ではないので、そこをご説明させて頂きます。
まず、表示されている箇所はここです。
こんな感じで下側の側面に、「1~9」の数字が刻印されています。
ただ、この「6」が意味不明ですよね。実は、こういう換算をします。
遠近区別 | アタッチメント | 視度(ディオプター) |
遠 視 用 | No.1 | +0.5 |
遠 視 用 | No.2 | +1.0 |
遠 視 用 | No.3 | +1.5 |
遠 視 用 | No.4 | +2.0 |
遠 視 用 | No.5 | +3.0 |
近 視 用 | No.6 | -1.0 |
近 視 用 | No.7 | -2.0 |
近 視 用 | No.8 | -3.0 |
近 視 用 | No.9 | -4.0 |
ねえ、なんとなく意外な並び順でしょ。
ご覧のように、連続してないし、ピッチも遠視側と近視側で異なるという仕様。
是非、ご購入される際のご参考にして下さい。特に、度数の間隔は「どれにしようかな」の時の判断になるのではないかと思います。
そして、最後に「その選び方」 … 説明書からの引用です
① カメラがあるとき
- カメラの距離目盛を∞に合わせて遠距離の被写体をファインダーを通して見ます。遠視の方は No.1 ~ No.5 、近視の方は No.6 ~ No.9 のアタッチメントの中からどれか一つを選ぶ、眼の近くに当てて物体を眺めます。この方法で視度の合いそうなもの(はっきり見えるもの)を2種類選びます
-
この中で度のゆるい方( No. の小さい方)をカメラに取り付け、度のきつい方とゆるい方の差に相当する視度のものを手にもち、これをカメラと眼の間で出し入れて覗きながら比較します。
-
例えば、 No.7 と No.8 を選んだ場合、カメラに No.7 (視度 -2.0 ディオプター)を取り付け、 No.7 と No.8 の差に相当する No.6 (視度 -1.0 ディオプター)を手に持って出し入れして比較します。この時、 No.6 を付け加えた方が見やすければ No.8 が適しており、No.6 を除いた方が見やすければ No.7 が適しています
② カメラがないとき
-
1m 離れた物体を見て、見やすいものを2種類選びます。その内の度のゆるい方を手に持ち、度のきつい方とゆるい方の差に相当する視度のアタッチメントを左手に重ねて比較します。
-
例えば、 No.7 と No.8 の比較では、 No.7 を左手に持ち、 No.7 と No.8 の差に相当する No.6 を右手で No.7 の上に重ねます。その時 No.6 を加えた方が見やすければ No.8 が適しており、 No.6 を除いた方が見やすければ、 No.7 が適しています。
※ご注意 アタッチメントの選択はできるだけカメラに取り付けて選ばれることをおすすめいたします。
まるで、メガネの検眼みたいですが、より正確にという場合には、上記な方法を活用下さい。
そういえば、ミノルタのサービスステーションには、「円盤の円周上に視度レンズを配したウチワみたいな、回転する器具」が置かれていましたね。懐かしい。
八百富写真機店 ㊥カメラ担当係 " S"
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