12:14 - 2015年10月26日
ミノルタ TC-1 の絞り調整構造はとても特殊。
悪く言うなら、トイカメラ的。
なれど、その構造は機械屋さんの知恵の塊みたいなとても楽しい仕組みなので、それをこれからご紹介しましょうということです。
ではでは。
12:20 - 2015年10月26日
これが開放 F3.5 から F5.6 に変わる途中。F5.6の穴あき部品が出てきます。
12:22 - 2015年10月26日
12:24 - 2015年10月26日
12:27 - 2015年10月26日
12:31 - 2015年10月26日
F8の穴のと同じパーツ上にF16の穴もあけてあり、さらに回転させることで、そのF16最後の真円が姿を出してきます 。
12:32 - 2015年10月26日
という絞りシステムが搭載されています。
私、カメラの楽しみって「写真を写す楽しみ」と「カメラの仕組みを知る楽しみ」の二つがあると思っております。
ちょっくら私の場合は、その仕組みを知る楽しみのウエイトが高すぎる感ありですが、どうぞお付き合い下さいませ。
12:42 - 2015年10月26日
ということで、機械屋魂いっぱいのミノルタ TC-1って、これぞ最後のフィルムカメラというか感じです。
特に、ご覧のようにフィルム室周りの遮光は、機械屋の域を超えた「執念の塊」みたいなモルト貼り。
いや~、古き良き時代の名機です。
中古カメラ屋さんでTC-1を見かけたら、是非裏ぶたを開けてみて下さい。
モルトの貼り方が「キチガイじみている」(=言葉が悪くて申しわけございません。そんな感じなので)ことに驚かれると思います。
ここもそこもあそこもと、とにかく貼りまくり。
貼っても貼っても、また漏れた。それを繰り返えしてこんな姿になったという感じであります。
それもこれも、小ささに起因する所。裏ぶたそのものもとても特殊な構造です。(裏ぶたというより、L型ぶた)
※裏ぶたの扱いはやや慎重気味に。曲げて修理された方がおられます。(=閉まらなくなった)
ということで、このカメラはとにかく小さい。
ゆえに、ぎゅーっと隙間という隙間にいろんな部品が詰め込まれております。
レンズは沈胴式、それを動かすモーター、巻き上げ、さらに電池のスペース、28ミリの光学ファインダー。
カメラをご覧になられたら、おそらくその小ささに驚かれることと思います。高密度実装のはしりのカメラですね。
その昔ミノルタさんの工場見学に行った際、数人のおば様が、それそれのブースでTC-1を組み立てておられる姿を拝見したことがあります。
いわゆる「セル生産方式」、お一人で最初から最後まで担当されていました。今日は5人体制、一人で一日10台、えっ日産50台?って聞いて驚いたことを覚えていますね。
13:47 - 2015年10月26日
ペンタックスMF時代には、変わった焦点距離レンズが数本存在していました。
この 30mm F2.8や、40mm F2.8、120mm F2.8、150mm F3.5など。
その遺伝子が、FA 31mm や、43mm、あるいは77mmなどにつながったのではというお話し。
絞り値も F2.3 とか、F2.4と中途半端なものもあったので、余計にそう感じさせるのかもしれません。
※ お客様からパナの15mmもあるよとのご指摘。失礼しました。
15:16 - 2015年10月26日
ペンタックスの中古レンズを買われる時は、必ず「絞りカチャカチャ」を実行して下さいね。
絞り羽根まで油がまわっていることはないのですが、なんとなく絞りの動きが鈍い、これ結構多いです。
上の tweet の通り、甲高い音がすればok。カチャカチャですよ、無音はやばいです。
昔のフィルムカメラなら、シャッターを1/1000にして裏ぶたを開けて空シャッターを切って、絞りが付いてくるか確認するということも出来るのですが、今や無理です。
まあ写ればokだとも言えるのですが、ご注意ください。
15:22 - 2015年10月26日
でもって、このレンズ(SMC PENTAX-M 20mm F4)で試し撮りしますと、これそこそこ大丈夫。
F5.6の無限遠での定点撮影。たる型がやや気になる。
あと、シャープネスの助けが必要ありかなという所。
もっと悪いかなと思っていたのですが、結構大丈夫のようです。
面白そうな感じです。