中古カメラの最近のブログ記事

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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

「PENTAX と RICOH の赤い糸」、三十年前ぐらいの青春ドラマっぽいタイトルで失礼します。まあ、この話をセールスさんから聞いた時は半信半疑だったのですが、どうもほんとの話しのようで、ネットをあちこち調べると、この話の元ブログにたどり着きました。


先日、P社の担当セールス「M」君が来訪。

  • 「M」君 ... "S"さん、もともとRICOHが「旭光学」って名乗っていた話、知ってました?
  • 「S」 ... また~、そんな話しらないよ。
  • 「M」君 ... 実は、日本カメラの8月号の記事にこんな話が載ってるんですよ。
そこには、こう書いてあるではないですか!

あまり知られていないが、リコーは1937年にカメラメーカーとしてスタートを切ったとき、ペンタックスの旧社名である旭光学工業を名乗っていた。また、77年に自社の一眼レフにペンタックスが開発したKマウントを採用。もしかしたら両社は赤い糸で結ばれていたのかも......。

  • 「S」 ... へー、そうなんだ。知らんかったわ。

さらに、「M」君が、カバンの中から1枚の資料を取り出します。

  • 「M」君 ... "S"さん、この資料を見て。クラシックカメラ専科の14号にも書いてあるそうです。
  • 「S」 ... ん、クラカメ専科「14号」。俺、それ持ってるよ。これこれ。
ricoh-pentax-001.jpg


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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

幻のレンズと言ってもよいでしょうね! MAMIYA マミヤ 645用 A 500mm F4.5 APO が入荷しました。



Mamiya-A500-001.jpg1994年に発売され、最後は「受注生産」という位置付けでカタログに載っていたレンズなんですが、定価は130万円(税別)、いったい何本生産されたレンズなでしょうか。

上の写真をご覧頂きますと、製造番号が「100012」ということで、とりあえずこのレンズは12本目。数少ないマミヤ645用の白レンズの中でも、超珍しい商品かと思います。

レンズ諸元


レンズ構成 9群11枚
最短撮影距離 5m
最大径×長さ 162x377.5 mm
重量 5410 g
付属品 延長フード・アルミトランク・差し込みフィルター(6枚)
定価 1,300,000円(税込)

マウントは、645用なので、M645、M645-1000S、645SUPER、645PRO、645PRO-TL、645AF、そして最新版の645AFⅢまで装着可能です。

では、次ページで商品状態のご紹介です。



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NIKON ニコン AUTO NIKKOR 5cm F2 用 レンズフード
が入荷しました。

古ぼけた箱に入っていますが、㊥カメラ担当係 "S" 「一押し」のレンズフード。
640「ニコンF」のお持ちの方にお勧めの最初期型の5cm F2 用です。
5cmf2-001.jpg当然、最初期型ですから、特大「F」の刻印と、「おにぎりマーク」が刻印されています。


5cmf2-002.jpg「F」 f=5cm 1:2 「おにぎりマーク」 NIPPON KOUGAKU JAPAN  U.S. PAT. J. PAT. PEND. と刻印されており、パテントが刻印されているいわゆる「タイプ1」、一番最初のモデルです。

一応、この 5cm F2 用のレンズフードには、4種類あり、この写真のモデル、このモデルからパテントを省いたモデル、小さな文字のタイプ、そしてその小さな文字のタイプでパテントがない分、に分類されます。

また、その後は、「HS-2」という商品名などで販売されていました。

いずれにせよ、このニコンのレンズフードの特徴は、逆さま付けが出来ること。
フード本来の遮光という機能だけではなく、収納の兼ね合いからその形状や大きさが設計されているところがニコンたる所以でしょうか。

蛇足ですが、この「HS-2」を翻訳すると、スプリング式のレンズフードの2型ということで、Sはスプリング(SpringのS)、はたまた、HKは「かぶせのK」、HNは「ねじ込みのN」、HBは「バヨネットのB」という具合で、英語・ローマ字・日本語のイニシャルから名づけられています。

また、基本的に、HSとHBのレンズフードは逆さま付けが出来るように設計されています。

とにかく種類がたくさんあるのがニコンのレンズフード、当然、その種類の多さからコレクションの対象とされている方も多くおられ、刻印の有無や種類、元箱の種類、フードの包み紙の有無、美しさ、未使用、未開封、などなど追及しだすと収拾がつかなくなる厄介なアイテムかもしれません。

個人的には、中サイズの「F」マークの刻印入りが特にお気に入り。
Auto Nikkor との組み合わせが「ぐ~」ですね。

では、次ページでもう少し詳しくご紹介しましょう。





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「重箱の隅つつき:第4弾!」 
タムロン(TAMRON)さんだって間違える!けど、はずかしいぞ!


何回「重箱の隅をつつくんだ」ってな感じで恐縮ですが、第4弾!
一応、おさらいということで、第1弾から第3弾までのリンクを貼っておきますね。

【第1弾】
カメラの八百富|CANON FL 20mm F3.5 って、こんなにでかかった?

【第2弾】
カメラの八百富|2日連続の「重箱の隅つつき」!同じ間違えでもこれはいかんぞー! でも珍しいから許す編

【第3弾】
カメラの八百富|(重箱の隅つつき第3弾) NIKON S時代 3.5cm F2.8 用 レンズフード


それでは!
というところなんですが、今回は一発芸!
あまりの「超すごネタ」でなので、もったいぶらさせて下さい。

ということで、次ページをクリックして下さい。

(ご注意)
たった1枚の写真があるだけです。
つまらん「ネタ」なんで、決して「あほらしい!」と怒らないで下さい。(笑)




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ニコン フォトミック T 専用取扱説明書 【NIKON PHOTOMIC T
】 が入荷しました。

単なる取扱説明書の話で恐縮なのですが、おそらく「ニコンFの取扱説明書の中で最も見ない」タイプだと思いますので、ご紹介させて頂きます。

「元箱付でフォトミックTを持っているのだが、説明書が無くて......」と、お困りのニコンFコレクターの方がおられましたら、ご検討下さい。

nikon-f-t-001.jpg何が珍しいかといいますと、金色の表紙にちゃんと「Photomic T」と印刷されているタイプだからです。一番の上の「青色の使い方別冊」と普通タイプの「金色」取説との組み合わせはよく見かけるのですが、この「フォトミックT専用」はほんとあまり見かけません。

その昔、当店をよくご利用いただいていた著名なニコンFコレクターの方からの依頼で、数年かけて色々と探してお売りしたことを思い出しますが、それ以来の入荷かなと思います。

nikon-f-t-002.jpg今回の入荷品は、背表紙(裏表紙)には、(66.6.E)B との印刷がありますので、1966年6月版ということです。もし、お持ちの説明書がありましたら、一度見てみて下さい。色々な番号が記載されているかと思います。

「神の領域」のNIKON-Fコレクターの方々の世界では、カメラ本体と説明書の整合性を、この管理番号に基づきチェックされますし、元箱のデザイン、外箱の有無、付属品の有無などなど「オリジナルの組み合わせであるか否か」をしっかり確認されますので、㊥カメラ担当係 "S"の知識ではとうてい追い着きません。

それでもそのような方々にかなり鍛えて頂きましたので、なんとか「神の領域」のお客様と少しはやり取りできるようになったでしょうか。といっても、まだまだ修行の身。その道の専門家の皆様から、日々勉強させていただいているというのが現状です。

と、この裏表紙を眺めていると、「あ~、そうだったね
」という記述が。

nikon-f-t-003.jpg大阪営業所 大阪市南区安堂寺橋通り2-26 大阪写真会館3階

そう、大阪の「中古カメラの聖地」なんて呼ばれている、あの「大阪写真会館」に営業拠点を持たれていたのです。

この「大阪写真会館」はその名前の通り、昔はニコンさん以外にも多くの写真関連の会社が入られていたようで、いわば「新品カメラの聖地」であったそうです。しかし、各入居テナントの事業が大きくなるにつれて、徐々にその地を離れていかれたそうで、現在は多くの中古カメラ屋さんが入居されています。

そんなんで、実は私もよく出入りしています。
(時々、会館内のお店でお客様と出くわし、お互い気恥ずかしい雰囲気になりますが 笑)
テナントの中古カメラ屋さんとのビジネスとしてのお付き合いや、業界のオークションがありますので、月に数回お伺いしています。

(余談の余談)
現在は、大阪市中央区南船場2-7-14 という地名に変わっているのですが、昔の方はいまだに「安堂寺橋通り」と表現されますね。(といっても、うちの会長ことなんですが...笑)

では、次ページで内部のご紹介です。




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「重箱の隅つつき:第3弾!」 
ニコン NIKON S時代 3.5cm F2.8 用 レンズフード が入荷しました。


震災がおき、ブログ更新ってな状況(気持ち)ではなかったころ、こんな時はちょっとほのぼのネタということで「2本」連続でが「隅つつきネタ」をアップしました。

カメラの八百富|CANON FL 20mm F3.5 って、こんなにでかかった?
カメラの八百富|2日連続の「重箱の隅つつき」!同じ間違えでもこれはいかんぞー! でも珍しいから許す編

200mm のところを 20mm とした CANONの刻印ミスを、また「ROKKOR」を「POKKOR」と刻印してしまった超一級のど間違いを世に送り出したミノルタをご紹介したのですが、またまた「刻印間違い」を見つけちゃいました。

ちょっとしたミスなんですが......、今度は、写真業界の王者「ニコン」殿。
どうぞ、よーく下の写真ご覧下さい。おわかりになりますか~?

nikon-3.5cm-hood-001.jpgそう、今度は「長い~長い~35cm」の超明るい「F2.5」用です。
「ほんまか~」というお声もありそうですから、細部をもう少し拡大してみましょう。




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ニコン NEW F の「E・P(EP)マーク」付って、あったんですね!正直な所、知りませんでした。(反省)

いわゆる「刻印物」という部類のカメラです。

たかが刻印、されど刻印。
表現が悪くて恐縮ですが、カメラ屋が悪いのか、あるいはそういうことに価値があると言っちゃう方々が悪いのか、はたまたどうでも「ええ」という方も沢山おられるのも現実なんですが、が、されどやっぱり「刻印物」という分野が存在しちゃう、そんななんとも評価の難しい中古カメラの1台をご紹介します。

nikon-f-001.jpgこのカメラの場合、こんな風に巻き戻しクランクの部品に「E・P」(EP)が刻印されています。
ただ、たったそれだけなんです。

まあ、それでも「好きな方は好き」なんですよね。
なかには、このEPマーク専門でコレクションされている方もおられるわけで、いろんなカメラのいろんな所に、こっそと刻印されているので、それをこそっと気付くってな所が通なお遊び、カメラ屋が気付いていない事も多く、そこをこっそり買っちゃう、そんな「過程」を楽しむ分野かもしれません。

つまり、あろうがなかろうが、ほぼ価格には反映されない「特徴」ということでしょうか。

おっとそういえば、肝心の「E・P」の意味を説明しておりませんでした。
「Exchange Post」の略で、進駐軍の陸軍売店やNABY海軍(オリエント商事扱い)で販売されているカメラ、レンズなど物品税の免税識別の為に付けられたマークです。

簡単に言えば、このカメラは物品税を収めなくてよい(払ってない)個体だよとカメラが宣言している、そんな感じです。違う表現をするなら、もし万が一、このマークの個体が日本国内で販売されていたらそれは横流しされた商品だよということになるわけで、犯罪防止といいましょうか、徴税逃れ、脱税行為の防止、そんな側面もあったようです。

この「EPマーク」、私個人の経験値では、どちらかというと「CANON」のほうがよく見るような気もするのですが、大概の場合、CANON と NIKON のレンジファインダー時代の機種に見かけます。

そう、そうなんですよね。
EPマークを見かける機種って、ある時期に限定されているのですが、......。
が、このカメラは、なんと「NEW F 」なんです。
nikon-f-002.jpg恥ずかしながら、今日の今日まで知りませんでした。
初期の番号のニコンF系の固体では何回か見たことはあるのですが、素直に反省です。
やっぱ、中古カメラって奥深いといいましょうか、色々な視点や切り口があるものです。




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「M-SYSTEM」  ライカからのクレームで  「OM-SYSTEM 」 でもそのほうが結果オーライだったと思いませんか!

ということで、オリンパスの一眼初期の「M-SYSTEM」銘のレンズが入荷しましたので、新旧合わせてご紹介させていただきます。

m-system-001.jpg「OM-1」がもともと「M-1」という名前だったとは有名な話で、WEB上でも色々なサイトで触れられている事かと思います。

OMシステムの設計責任者であった「米谷美久」氏があるインタビュー記事で、その成り行きを語っておられます。

【Q1】
どうして「M」なのか
【A1】
アルファベットは国によって色々な呼び方があるが、「M」という文字はドイツでもフランスでも、アメリカでも、そして日本でも発音は「エム」。だから「M」にしましょう、という感じで決まった。
(本音を言えば自分の名前のイニシャルなんですね、誰も口だして言わなかったけど...)
色々な案があったが、最終的に「M-1」で会社の決裁を受けた。(すんなりOK)

【Q2】
国内発表の2ヶ月に何が起こったのか?
【A2】
2ヵ月後の1972年9月、ドイツで開催されたフォトキナの初日に、エルンストライツ社(LEICA)の幹部がオリンパスブースに現れて、「Mは困る」との申し出を受けた。

【Q3】
どのように対応したのか
【A3】
MはライカのRF機を象徴する一文字だが、一文字のアルファベットに商標登録はない。その場で、突っぱねたとしても法律上の問題はないはずだが、オリンパスという会社は争いごとさけるのが社風。この時も、ライカ社の担当者がいる前で、すぐにMの前になにか付けましょうということになった。
その場で、色々な案が出たが、3文字以上になると登録が必要で、最後はオリンパスの「O」でも付けましょうか、ということで約1時間で「OM」に決まった。

【Q4】
しかし、完成品や仕掛品があったのではないか
【A4】
製品として完成しているものはそのまま流通させ、製品化される前のパーツなどは全て廃棄することも、その場で決めた。

という成行で、ある資料では約5000台ほどの「M-1]が市場に流通したようです。(注:後述)
当然それに付属するレンズやアクセサリーも一部が流通し、時々中古市場に姿を現します。

例えば、オートベローズやバリマグニファインダーでも「M-SYSTEM」のマークが入った物を取り扱ったこともありますし、フィルターなどでも元箱のデザインが「M-SYSTEM」となったものも見たことがあります。

また、当時の「M-SYSTEM」カタログを見てみますと、レンズに関しては以下の種類が発売される(されている)となっていました。

28mmF3.5  35mmF2  35mmF2.8  55mmF1.2  50mmF1.4  50mmF1.8  75-150mmF4.5  100mmF2.8  135mmF3.5  200mmF4  MACRO20mmF3.5 MACRO38mmF3.5 MACRO80mmF4

全部で14本が紹介されているのですが、さすがに全部を取り扱ったことはなく、ある程度入荷する商品は限定されちゃいます。やはり、よく入荷するのは標準、次に28mm、35mm。時々、200mmや55mmF1.2がチラホラ。全く見ないのが、マクロと35mmF2というところです。

そんな中、今日はたまたま望遠レンズ2種類が入荷しましたのでご紹介させて頂きたいと思います。
 ① 100mm F2.8
  ② 200mm F4

「銘板ごときに」に高い金を出して買わんぞ!
とお怒りにならずに、次ページにお付き合い下さい。





㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

「コバはげ」レンズって、使い物にならないのかな?というご質問を頂戴したので試写してみました。

まずもって「コバはげ」ってなんじゃい、というところからスタートしたほうがいいでしょうか。
「コバはげ」と言えば「シュナイダーの大判レンズ」が定番なので、まず登場してもらいましょう。

koba-001.jpg上の写真で言えば、緑色の数字辺りの内側に見えている、「黒白の細かい斑点」が「コバはげ」と言われる部分です。その内側の上のほう、白が強い斑点(Symmarの文字の辺り)も同様に、コバはげと呼ばれる部分です。

違う角度からもう1枚。この写真のほうがわかりやすいですかね。

koba-002.jpg
レンズの銘板の内側、円周状のプツプツ部分が「コバはげ」といわれる所です。
元々(作られた最初)は真っ黒だったのですが、経年変化でこんな具合に劣化しております。

この「コバ」という言葉、レンズの端っこ(端面)のことを表していて、手近にあるもので言えば、眼鏡のレンズの端っこの「すりガラス」状になっている断面部分のことを示しています。

ただ、カメラ用のレンズではメガネのようにそのまま「すりガラス」というわけにはいかず、光が変な反射をおこさないように「黒色の塗料」が塗ってあります。実は、その塗料というのがびっくりで、その昔は墨(和墨)を塗っていたそうで、現在でも使われているそうです。

ただ、今では和墨だけではなく、専用の工業製品が開発され、光学用特殊塗料や硬化剤使用2液タイプ、水溶性の墨塗り材が使用されているようです。

以前にも書いたかもしれませんが、ニコンさんのタイ工場を見学した際、工場の生産ラインになんと「すずり」と「墨」と「筆」が置いてあるではありませんか!

もしやと思い、おもわず質問したところ、
「そりゃ、墨が一番ですよ。」
ってなご返答を頂戴したことがあります。

よーく考えると、墨って凄く安定した物質。
考古学の世界の「木簡の墨文字」、あるいは「古文書」など、墨で書かれたものは何年経過してもその黒さを維持していますから、素人ながら「変化の少ないいい素材」と感じちゃいます。

ただ、修理り屋さんに見せてもらった「分解後のコバはげ」レンズは、どれも墨ではなく「硬化系の塗料」が塗られたもの。塗りそのものは、しっかりとコバ部に密着しているのですが、密着面の内部で何らかの化学変化がおきているようです。なかには、外側部分にまで「ぷつぷつ」と変性が出てきているものも見た事がありますし、一概にこうとは言えないのですが、総じてそんな感じです。


いずれにせよ、業界では「コバはげ」という表現で定着しております。
ただ、人によっては「コバに塗った墨が落ちている」から「コバ落ち」だという方もおられますし、単に「コバに難」という表現も見受けられます。

念のため、この「コバ」という言葉をWEB検索してみますと、
皮の用語集にコバ[こば] という言葉があるようで、次のように解説されています。

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コバとは、革端(切り口)のこと。重なった革端が木目の様に見えることから、「木端→コバ」と呼ばれるようになったと言われている。
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正確な語源にあたるのかどうかの確証はありませんが、革製品のほうが遥かに歴史が古いですから、この辺からやってきたのかもしれません。


しかしもって、なんで劣化するのでしょうかね。

中古カメラ店のスタッフの感覚としては、特定メーカーの特定レンズにその症状が現れていますので、保存環境というよりは「材料の選択」が原因のように思われます。ただ、同一レンズでも出る分とそうでない分に別れるケースもありますので、材料ロットに影響されるのか、まことに不思議な世界です。

総じていうなら、大判レンズによく見かける症状かと思いますが、時々35判のレンズでも散見されます。多くの場合、目をむいた前玉がごっついレンズ(例:Ai NIKKOR 35mm F1.4Sなど)に出ていることがおおいので、出ちゃうと目だって仕方がありません。

とにかく、見た目が悪く、いかにも「撮影に影響を及ぼすような欠点」と見えがちで、中古市場では確実に「欠点」として価格に反映されております。(通常品より安い)

が、ほんとのところ「撮影時の影響」はどうなのでしょうか?

そのあたり、次ページでご紹介したいと思います。




㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

CONTAX 2000年 記念 特別仕様 RX(コンタックス RX)フォレストグリーン が入荷しました

RX-001.jpgすごいカラーのカメラが入荷しました。
皆様ご存知の「コンタックス」2000年記念モデルの一つ。

京セラより西暦2000年に期間限定で受注販売された「カスタム」モデルとなります。
ご購入希望者が6つの仕様を決め、前払いで受注生産されました。

珍しく当時の申し込み書が一緒に入っていましたので、ご参考までに写真をアップしておきます。

RX-002.jpg+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

ボディカラーは7色で15,000円。(ブラックは0円)
ブラック・タフブラック・シルキーメタリック・フォレストグリーン・エレガントローズ・ナイトスカイブルー・パールストーン から

グリップ部のラバーカラーは4色で5,000円。(ブラックは0円)
ブラック・ライトグレー・グリーン・ワイン から

CXロゴカラーは4色で3,000円。(ホワイトは0円)
標準色(ホワイト)・グレー・ブラウン・ワイン から

CXロゴ書体は2種類で5,000円。(標準型は0円)
標準型・旧書体 から

記念ロゴ彫刻は3種類で5,000円。(無は0円)
無・太文字・筆記体 から

ネーム刻印は希望の有無で5,000円。(無は0円)

記念アクセサリーが2種類。
記念ストラップが5,000円。記念飾りケースが22,000円。

という選択肢の中から仕様を決めました。

(余談)
個人的には、非常に懐かしい名前を発見。当時の我が店の京セラのご担当者様のお名前が...。
別の事業に異動されたのですが、元気にしてはりまっか?

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今回入荷のカラーは、受注者の好み。
あーだ、こーだはやめときましょう。
もし、お客様の好みに合えば、是非、ご購入をご検討下さい。

RX-003.jpg
このカメラ、今ならPENTAXの「k-r」のオーダーカラーというところでしょうか。
実は、大きな声でいうとなんなんですが、当店はオーダーカラーがかなり安いんですよ。

ご購入ページは こちら

販売価格は「会員様価格」という形となっておりますが、会員登録いただきますと価格表示がされるようになっております。(あまりに安いので......ちょっとクッションを設けております。スミマセン)

では、続きは次ページで。







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RICOH XR RIKENON 28mm F3.5 リコー XR リケノン 28mm F3.5 なるレンズが入荷したんですが、パンケーキタイプではない「普通の大きさ」なんです。あんまし見かけないと思うんですが、単に知識不足なのかな......?

まずは、レンズの写真をご覧下さい。

RIKENON3.5-001.jpgこのレンズ、「2.8」ではなく、ただの「3.5」。

「2.8」のレンズでは、XR や P のタイプでそこそこ見かけるのですが、「3.5」となりますと後年に販売されていた「パンケーキタイプ」しか思いつかず、こんなの販売されていたのというのが正直な所です。単に、知識不足なのか、ど忘れ状態なのか、そのあたりご容赦下さい。

ご覧の通りデザインはごく普通の形(リコー仕様)で、外装や造りの雰囲気は「XR500」時代の感じ、そんな所から色々と調べたのですが、当時の記録がなかなか見つかりません。

いずれにせよ、「何処かの会社」に製造を委託した上で、その会社の他品からの流用というリコーの定番戦法から生まれたレンズの一つだとは思うのですが、残念ながら詳細は不明です。

「3.5」だからといって、めちゃめちゃ安物くさいというわけではなく、意外としっかり造りにやや違和感を感じますが、全体的はコンパクトに仕上られ、個人的にはデジタル初期のistDなんかにジャストフィットかなと思っております。

そして、「フード有無」でレンズの評価が大きく変わってしまうという、私の持病「フード有無病」にも合格?リコーにしては珍しく同梱されていたようで、非常に綺麗な丸型フードが付属しております。

RIKENON3.5-002.jpg字体はいかにも「リコー」という感じですね。裏側には、ちゃんとレンズ銘もプリントされています。
RIKENON3.5-003.jpgXR RIKENON 35mm F2.8 との共用フードだったようですね。

リコーマウントは、ペンタックスKマウントと同じで露出計もちゃんと連動します。
ペンタックスで言えば、「SMC PENTAX」や「SMC PENTAX-M」という名前のレンズ達と同じ仕様ですから、その当りからご自身のカメラで使えるかどうかご判断下さい。

では、次ページでデジタル機での実写をご覧下さい。
新しくなった大阪駅の構内をお写ん歩してまいりました。
(おっと、ぱくりはいかんですね。念のため、撮影者は「K」ではありません)  





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2日連続の「重箱の隅つつき」!
同じ間違えでもこれはいかんぞー! でも珍しいから許す編!

昨日は、CANONさんの間違いをさらした?のですが、調子に乗ってもう一社、いっちゃいましょう。
今回のネタは、超一級のど間違い!

「200mm」と刻印すべきところを、「0」を1個忘れて、「20mm」になっちゃったというのは、ご愛嬌!
が、もしこんな風に間違えたら、えらいこっちゃ。

まずは、下の写真を見てやって下さい。

POKKOR-001.jpgなんと、このレンズ、MINOLTA POKKORというレンズなんです。
カタカナにしちゃいますと、「ミノルタ ポッコール」
なんとも間抜けといいますか、非常に情けない響きです。


Wikipedia の「ロッコールレンズ」の所を、「ポッコール」変換してみますと、

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ミノルタは早い時期からガラス溶解、研磨、コーティングまですべて自社の工場で行いポッコールブランドをつけていた。よく写る優秀なレンズが多く、ミノルタ製カメラの名を高らしむる原動力となった。ポッコールの名称は創業地である西宮市から近い神戸市歩甲山に ちなんで命名された。世界で初めてマルチコート(2層・アクロマチックコーティングと呼ばれる)が施されたのもポッコールレンズであり、このコーティング をされたレンズ特有の緑色の反射光から「緑のポッコール」と呼ばれ、有名になった。しかし1981年、レンズに独自の名称をつけないという当時の風潮に従 い、ポッコールの名称は消えていくこととなる。(NewMDレンズ開発の際、一部の光学レンズの供給を他社に頼ったため「ポッコール」銘を外したとの説も ある。)

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失礼しました。ちょっと引っ張りすぎですね。(笑)

いずれにせよ、両者に共通するのは「たった一文字を間違えた」だけなんです。
が、その結果は悲惨?ブランドイメージ、ズタズタですね。(大げさに言いすぎで恐縮...

どうして製品検査の段階で、はねられなかったのでしょうか。

だから世の中で大きな事故がおきるわけなんですが、
どんなに手を尽くそうとも、最後の最後は人間が関わった部分、関わる部分で不測のミスが発生する、う~ん、なんか今の福島原発の事故原因も将来そういう部分が明るみになるような、なさそな~......、「想定外」という言葉でなんでも片付けちゃいかんぞ~、と思う今日この頃です。

おっと、脱線です。

おそらく、この当時のレンズの銘板の刻印は、一文字一文字「手打ち」だったんでしょうね。
単純に考えても、「刻印した人」「文字に白入れした人」「最終出荷検査をした人」最低でも3重のバリヤを突破して出てきた、珍品ということです。

そう「珍品」といえば、このレンズそのものも「珍品」なんです!なんと、このレンズは、

AUTO TELE ROKKOR-PF 100mm F2
  (AUTO TELE POKKOR-PF)

という中望遠で、限りなく市場で見かけることはない、数年に一度の大珍品かと思います。
間違いなく、当店でこの10年はなかったかと思います。

では、次ページでその「ポッコールの100ミリ」をご紹介しましょう。





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CANON  FL 20mm F3.5 って、こんなにでかかった? というふざけたタイトルでごめんなさい

中古カメラご一行様としては、「久しぶり」のカメラネタです。(本業なんですが......苦笑)
世の中こんな時なんで、ちょっと「ほほえましいといいますか、ややお笑いネタ」をお届けしましょう。

普通、20mm という超広角焦点距離のレンズは、大概の場合はこんなふうな大きさですよね。

ai20mmf2.8s-001.jpgまあ簡単に言えば、標準レンズの50mm程度の大きさのプラスマイナスです。

例えば、ニッコールの場合では、F3.5やF4はフィルター径:52mmでやや長さは短く(パンケーキ型)、F2.8ではフィルター径:62mmとやや大きいですが、長さは同じくらい。昔の、NIKKOR-UD のF3.5はもう少しでかい(ラッパ型)、そんな感じです。

Canonさんの場合でも、New FD 20mm F2.8 なら、フィルター径:'72mmとでかいのですが、長さ(高さ)はごく普通の大きさで、特段大きな違いはありません。

が、今日ご紹介するレンズは、おそらく日本一、いや世界一といってもよい大きさ(長さ)の超広角レンズではないでしょうか。今までの常識を覆す、世界唯一の超大型の超広角レンズをご紹介したいと思います。

そのレンズは、CANON FL 20mm F3.5

「え!そんなレンズあるんかいな、CANON FL 時代の広角は 19mm ちゃうんかい!」
と即答される読者様は、かなりの中古カメラご一行様です。

でも、あるんですよね!その「FL 20mm F3.5」というレンズが!

では、次ページで実物をご覧下さい。



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CANON PELLIX QL ぺリックス と FLP 38mm F2.8 (F/2.8) パンケーキレンズ の続き、Vol.2 です

pellix-001.jpg
前編からの続きです。

FLP 38mm F2.8 諸元


焦点距離 38mm
開放F値 2.8
画角 59°
レンズ構成 3群4枚
最小絞り 16
最短撮影距離 0.8m
フィルターサイズ 48mm レンズキャップ 60mmかぶせ式
重量 210g
フード 設定なし
コーティング マゼンダ
定価 16,500円


さあ、分解開始、って大げさなんですが


どうしてもマウントアダプターにこのレンズを付けたいと考え抜いた結果が、部品はずし。
修理屋さんに電話で確認したところ、外しても問題ないということでしたので、分解にかかります。

pellix-009.jpgよくガイドピンを見ると、「マイナスネジ」仕様となっていますので、まず、これを外します。
そんなに固く締め付けられていませんでしたので、すぐに完了。

今回の場合は、一時的にマウントアダプターに付けるだけなので、短いネジを探すまでは行いませんでしたが、恒久的にお使いになるような場合には、適切なネジを取り付ける必要はあろうかと思います。取り付けないと、ピント操作などによってレンズ本体が回転し、マウントからレンズ外れてしまいます。ご注意下さい。

次に、絞り込み連動レバーも外してしまいます。
pellix-010.jpg理由は、今回使用したマウントアダプターと干渉したためなのですが、上の写真を見て頂きますと、絞りが実際に絞られていますね。これは「ラッキー」!

この部品を外すことで、絞り作動は「M」と同じ状態となり、どう絞り込ますかという問題が一挙解決。本来なら「AとM」の切り替えレバーがあればよいのですが、残念ながらこのレンズにはありませんので、どうしようかと思っていたのですが、簡単にクリアできました。

部品はサイドから「マイナスネジ」3本で固定されているだけですので、小さなネジを無くさないように精密ドライバーで緩めて外して下さい。

さあ、これで準備完了です。
今回の場合は、短いガイドピンを取り付けていませんので、それなりの位置で締め付け固定。

pellix-011.jpgでは、次ページでその結果をご紹介しましょう。


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㊥カメラ担当係 "S" です。本日もご覧いただきありがとうございます。

CANON PELLIX QL ぺリックス と FLP 38mm F2.8 (F/2.8) パンケーキレンズ が入荷しました

pellix-001.jpg
古くて新しいペリクルミラー、最近のデジイチに採用されたことで「死語」から「新キーワード」に復活した感のある今日この頃ですが、やはり中古カメラ屋としては「ペリクルミラー」といえば「ぺリックス」、「ぺリックス」といえば「キヤノン」、「さわる」と「ぺコるぞ」、「拭く」と「キズだらけ」、そんな印象の言葉です。

SONYが採用したことで「メージャー語」となり、さらにはオリンパスに関しても特許情報があるようで、今後の製品情報が楽しみです。そんなかんだで、今日はその元祖「ぺリックス」の珍しいセットが入荷しましたのでご紹介させて頂きます。

ぺリックスそのものは、こちらのサイトで非常に詳しく解説されていますので是非ご参考にしていただければと思います。特に、初期型とQL型との差については、私自身もここまで詳しく調べたことはなかったので、非常に勉強になりました。

それじゃ、この「中古カメラご一行様のネタはなんじゃい」となれば、もちろん上の写真に写っているパンケーキレンズの「FLP 38mm F2.8」というわけで、このぺリックス専用レンズを取り上げたいと思います。

キーワードはこの下の写真に写っている、マウント面に赤で刻印された「FOR PELLIX ONLY」。
今日は徹底的にこのキーワードを解剖しちゃいましょう!!!!

pellix-002.jpgでは、次ページで。



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CANON  の輸出専用モデル(国内未発売) TX が入荷しました。

キヤノンのフィルム一眼をコレクションする上での難関が「輸出専用モデル」、最近はeBayという手段で入手することはできるようになりましたが、それでも万人が自由にそういう手段を駆使して手に入れることができるわけでもなく、まだまだご苦労されています。

そのキヤノンさんの輸出専用モデル(国内未発売モデル)を洗い出してみますと、こんな機種が発売されていたようです。

TL(FTの廉価版) TX(FTbの廉価版) AT-1(AE-1のオートなし) T60(EOS時代のMF機)
EF-M(EOSマウントのMF機)

基本的には、何かの機種の廉価版で、いかにもアメリカの功利主義的な考え方に合わせた製品です。使いもしない高機能は値段が高いだけだからいらない、写真が撮れればそれでよい、安いほうがよい、なんか今の日本製の家電製品の北米での状況に似ているのですが、ごちゃごちゃしたもんはついとらんという感じの機種でしょうか。

その中で今まで取り扱ったことがなかった機種が「TX」だったのですか、やっと今回出くわすことができました。

ご参考 TLに関する当ブログ記事 
http://www.yaotomi.co.jp/blog/used/2009/08/canon-tl-fl-50mm-f18.html


canon-tx-001.jpgということで、
昔は、こんな感じで何機種か発売されていたのですが、最近のデジカメの場合はどうなんでしょうかね?ちょっくら海外のカメラ屋さんのサイトを拝見してみました。

まず、CANONさん。
高級機は名称も機能もいっしょです。
「KISS」接吻カメラは、国内と同じくフィルム時代からの愛称「Revel」という海外専用呼称を継続して使用されているようです。コンデジは「Powershot」ということで同じかと思えば、あの「IXY」がない。全てが「Powershot」系列に分類されています。

次に、Nikonさん。
たぶん一眼もコンデジも全ていっしょの名称のようです。
が、さすがコンデジの種類が多くて、海外専用モデルがあるか?(知識不足で......)。
言い訳なんですが新製品の変わり目ということで、新旧入り乱れてよう分かりません。
たぶん、いっしょなんでしょうね。

ついでにPENTAXもチェック!これはしっかり確認できました。まったく一緒。

さすがコスト重視の時代と言えばよいのでしょうか、いちいち変えとったら割が悪いので全世界共通のグローバル製品となっているようです。ただ、和製英語といいましょうか、英語圏で通じない呼称は、現地に適した愛称に変えているようです。とは言え、それもCANONさんだけのようで、他社さんはもう世界共通の名称を使用しているみたいですね。

その昔(かなり前ですが)、CANONさんからコンパクトのフィルムカメラで「AUTOBOY」というシリーズが長く発売されていましたが、海外では確か「SURESHOT」という愛称だったと思います。

日本人は「AUTOBOY」と聞くと、なんとなく全自動でなんでもしてくれるカメラというイメージを持つのですが、アメリカではNG!とある方にお聞きましたら、どうしても何かイメージしろと言われれば、「駐車場で働く少年?」ぐらいじゃないかなと。まあ、そんなんで向こうでは「SURESHOT」というわけなのですが、どうもCANONさんの日米呼称差は伝統のようです。(笑)

ということで、
現在では、一部呼称の違う機種はあるが、どうやら一眼レフに関してはさすがに「海外専用の廉価版」というものは存在せず、ほぼ全世界共通の機種が売られているってなところが答えのようです。

それでは、今日の本題の CANON TX をご紹介してまいりましょう。




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RMC TOKINA 17mm F2.8 / RMC トキナー 17mm F/2.8 が 「レンズフード付き」 で入荷しました。
TOKINA17-001.jpg中古カメラ道には色々なこだわりがありますが、㊥カメラ担当係 "S" は結構「フード」の有無にこだわっちゃいます。

そのこだわりは「写す」上での効用というような真面目な発想ではなく、単に「雰囲気」という非常にあいまいな動機からで、フードを取り付けるとどんなレンズでも「かっちょえ~」と思ってしまう悪い癖があります。時々お客様に「このレンズ、フードが格好ええから買って下さい」とわけわからんセールストークを連呼しちょります。

特に、上の写真のような花形フードにめっぽう弱い。
小さなレンズに大型のラッパ系が極み中の極み、そういう意味で今回の17mmの入荷は「我が意を得たり」ってな感じで...、大変、大変大満足ということでのご紹介です。


さあこのレンズの場合は、こんな感じです。ご立派、ご立派!
tokina17-003.jpg同じ系統では、タムロンのMF時代のSP17mm  F/3.5 (MODEL 151B) 、花形ではないですが、同じくZEISSのDistagon(ディスタゴン)の18mm F/4 と70/86RING + 86mm P-FILTER(薄型) + METAL CAP GK-84 の組み合わせなんかもやばいです。
※厳密には、フードというよりフィルターアダプターというほうが正しいかもしれませんが

その他、系統は異なりますが、ライカマウント時代のNICCA の根元が丸みを帯びた丸型フードや、GN NIKKOR 用のFマークの入ったほうのレンズフードも大好きな形です。

おっと、そろそろ収拾がつかなくなりますのでこれで終わり。(笑)


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そこで、ちょっと小ネタということで、他品のフードを流用される場合の注意事項に関してです。

まずもって、画角が合うかという問題が第一番です。(当然だ~)
長すぎたらけられますし、短すぎると効果がうすいということね。
また、フードの形状(※)によっても異なったり、あるいは同じ28ミリでもレンズ設計が異なれば厚みが異なり、単に短い長いという厚さだけでは判断できず、フィルム時代は色々と苦労しました。

※直角に立ち上がるフード(筒状)や斜め(ラッパ状)ということです

が、今はデジタルの時代ですから、その場でのテスト撮影で確認。
けられたらアウト、足らんなと思ったらフィルターで調整ってな方法があります。

それでも、かなり足らんとなれば、必殺技。
使わなくなったフィルターのレンズを外して複数枚で調整ってな方法もあり。
ここらあたりは、色々と工夫すれば、なんとかなるものなのでお試しください。


ただ、花形フードを流用される場合は、もう一つ大変重要なことを確認して頂く必要があります。

多くの花形フードの取り付け方法が専用のバヨネット式ということは置いておいて、お使いなるレンズの前玉の動きをまずご確認ください。

ピントリングを回すと、一緒に「回転しますか?」、あるいは「回転せず前後に動くだけですか?」

これは、そのフードを前側のフィルター枠に取り付けた場合、花形フードがピントとともに回転するか否かということを意味します。画面の四隅にあたる部分のフードを延長させている構造から起こる問題で、光量不足ではなく、物理的に完全にけられますので、全くもって使い物になりません。

まあ、バヨネット式が多いので取り付けに際して工夫が必要であるとともに、どう向きを固定させるのかという二つの問題を解決しなければならないということを頭において、お遊び下さい。

(ご参考)
店頭には新品で28mm位から対応する汎用の花形フードもあります。取り付けはフィルターネジを利用して固定しますので、前玉非回転式のレンズに使用できます。詳しくは、お問い合わせください。

あっ、またまたかなりの脱線。
では、次ページのこの商品のご紹介!



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Rollei-HFT Sonnar 85mm F2.8 【 M42マウント:ペンタS用 】 ローライ-HFT ゾナー 85mm 2.8  が入荷しました。

rollei-sonnar-001.jpgマウントは【M42マウント】【ペンタックス・スクリューマウント】【ペンタSマウント】といわれる、一般的なねじ込みマウントのレンズで、マウントアダプターを介してデジタル一眼で使用するのに最も適したマウントです。

今回ご紹介するのに際して試写してみたところ、かなりのレンズ性能を実感。
「八百富さん、入荷しないかな~」と時々お客様よりお聞きしておりましたが、その理由になんとなく接した気分です。簡潔にいえば、小型でしっかり系の写り、そんなレンズのご紹介です。

では、撮影データや外観写真を次ページでご紹介させていただきます。

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KONICA Ⅰ 【トップカバーにMIOJ型】 コニカ Ⅰ が入荷しました。


konica1-001.jpg以前このブログで、
カメラの八百富|ドイツ シュタインハイル オルトスティグマット 35mm F4.5 ライカL用

というタイトルで、「Made in Germany US Zone」を取り上げたことがありますが、今回はその日本版です。

【MIOJ】とは、「Made in occupied Japan = メイド・イン・オキュパイド・ジャパン」の略で、「占領統治下の日本製」という意味です。

前回も書きましたが、個人的に非常にきらいな言葉でありまして、いやな響きといいますか、英語にしろ日本語にしろあまり耳にしたくない言葉です。歴史の1ページを表す言葉と理解しているのですが、この刻印を押さざるをえない環境下で物作りを行われていた当時の皆様の気持ちを思うと、非常に複雑な気分となります。

特に、このコニカⅠ型は「トップカバーにMIOJ」と言われるタイプで、後年の国内市販モデルとは異なり、上の写真のように非常に目立つ位置にデカデカと刻印されています。(国内市販品は底部の革に押し印)

当時の日本は敗戦国、全てがGHQの仰せの通りという状況で、ことカメラは進駐軍と輸出にまわさなければなりませんでした。その一つが、このコニカⅠ型で、写真のようにこれ見よがしに軍艦部に「MIOJ」が刻印されているわけです。

私の記憶では、このカメラが最も強烈に刻印されている機種ではないかと思います。
GHQの指示なのか、それとも製造側の意図なのか、その理由が気になるところで、どんな思いが込められていたのでしょうかね。

ってな話を書きながら、重要なことを思い出しました。

私ども八百富写真機店とコニカ(小西六)さんとは少なからず深い関係があり、弊社WEBページの ここ (会社沿革)にありますように、
「昭和23年10月に、国鉄大阪駅構内の専門大店の復興開店の時に小西六(現コニカ)よりカメラ売場を引き継ぎ大阪駅店を開業」したという経緯がありまして、ちょうどこの製品が生産されていたころの話だったんですね。


ということで、次ページで詳細写真のご紹介です。

※ 感の鋭い方は気付かれているかもしれませんね。上の写真の違和感を!

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今年ももう残りわずかとなりましたが、この一年、ほんと沢山の皆様よりアクセスを頂戴しありがとうございました。後半はやや「さぼり」気味となりましたが、来年も引き続き色々と商品をご紹介してまいりたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

ということで、今年最後の商品の紹介です。

PENTAX 【双眼鏡】 BINOCULARS 6X25 CRL "FEATHER"  が入荷しました。

bino-001.jpgなんか「いいものはないかな~」と入荷商品を探っていますと、う~んありました。

「ASAHI / PENTAX の旭光学製双眼鏡」

このブログ、今年一年色々な商品を取り上げたのですが、とりわけPENTAXがらみネタをやや多かったような気が......。(そう言えば、PENTAX K-5事件もありましたね......自虐ネタです)
まあ、好きなメーカーなんでお許し下さい。

その数あるペンタックス製品の中でも、このアンティーク双眼鏡は珍しいかなと思います。
ニコンの古い双眼鏡はよく入荷したり、見かけたりするのですが、ペンタックスとなるとなかなかお目にかかれません。最近の「タンクロー」シリーズやダハ系の高級タイプはあるのですが、上の写真のような箱に入った双眼鏡はめったにお目にかかりません。

箱の感じからするとSP時代の製品と思われますが、なにせ双眼鏡のため詳しい資料を持ち合わせておりませんので詳細についてはご勘弁下さい。

6X25CFL双眼鏡諸元

倍率 : 6倍
対物レンズ有効径 : 25mm
実視界 : 8.5°
射出瞳径 : 4.1mm
高さ : 65mm
重さ : 310g

でもって、中身は、こんな商品なんです。

bino-002.jpgまるでニコンのミクロン。
ならぬ、これは「ペンタックスのフェザー」という商品のようです。(箱に"FEATHER"とありますので)

"FEATHER"は、日本語で「鳥の羽根」という意味なんで、軽いというが売りなんでしょうか。
確かに商品は非常に軽くて小さく、当時の「8x30」クラスの普通の双眼鏡と比較すると携帯性に優れた商品かなと思います。


以下、説明書より引用

一眼レフのパイオニア「アサヒ/ペンタックス」の旭光学が、その高度な技術と豊富な経験を生かして完成したのが、このペンタックス双眼鏡です。いわば一枚一枚のレンズにも1個1個のプリズムにも、アサヒ/ペンタックスを作り上げたパイオニア・スピリッツが凝められています。レンズの解像力は優秀で、周辺までも素晴らしくシャープな像をキャッチします。ピント合わせをする中央繰出しもスムーズですし、また大幅な軽量化をはかりましたので軽く持ち易くなりました。スポーツ観戦に、観劇に、旅行に、あるいはハイキングやピクニックに、お手軽にお持ちになれるファミリーな双眼鏡です。

→ おーい、説明書にはひとつも「フェザー/FEATHER」という文字がないぞ~!
   このあたり、さすが現代とは違います。ある意味、アバウトでええ時代ですね。


ただ、ニコンのミクロンほど小型ではなく、そこそこの大きさを有する軽い双眼鏡です。
ミクロンがあれば比較写真となるのですが、あいにく持ち合わせがなく残念。
以下の写真で大きさをイメージ下さい。

bino-003.jpg
ざくっと言えば、ミクロンの倍ぐらいの大きさでしょうか。
逆説的に言えば、結構大きな小型双眼鏡ともいえます。
(そこそこの大きさがあるので、使いやすいといえば使いやすい大きさかなと)

ただ、なんとなくペンタックスらしからぬ雰囲気のする商品で、なんとも製造出自は不明です。
造りは、まずまずというレベルで、メッキの感じは一眼レフのSPやS2とはやや異なります。


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