_室生錦_
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今回は、オリンパス社マイクロフォーサーズ規格のミラーレス機『OM-Dシリーズ/OLYMPUS OM-D E-M1』試用記事です。
『お写ん歩』で何度も取り上げている試用機種(E-M1)であり、すでに多くのユーザーに支えられているオリンパスフラグシップ機。
然程目新しさは感じませんが、以前オリンパスさんから E-M1 の新しいファームウェア「 Ver.4.0 」開発中とお聞きし、度肝を抜かれそうになりました。
正直「まだ成長しはりますのんか??」と心の中で叫んでしまいましたが、「電子シャッターが載れば良いのになぁ...」なんて心の中で呟いていた自分だったりします。
そののちに詳細が判る訳ですが、新たに追加される機能の多さにこれまたビックリ!
基本性能の高さで知られている OM-D E-M1 ですが、新しいファームウェアを導入することで下記の機能が追加されます。
併せて下記の機種もバージョンが上がります。
詳しくはオリンパスさんのホームページをご確認願います。
今回の目玉は、何と言っても(1)の「深度合成モード」。
マクロ撮影時に、どれだけ絞って(最小絞り)も、被写体全域にピントが合わないといった経験が皆さんにもあると思います。
それを可能にした機能がコレでして、1度のレリーズで8枚撮影し、ボディ内で一気に自動合成。
最小絞りを超える被写界深度と、回折の影響がない高解像を同時に得られる、とアナウンスされています。
ちなみに、背面液晶モニターの表示もリニューアルされています。
存在感"大"だった水平垂直ステータスバーがちょっとスリムになって、モニターが見易くなっていました。
では深度合成モードで実際に撮って試しましたので、ご覧頂きましょう。
しっとり苔の上に落ちていた、紅く染まる直前のモミジを中心に撮影。
ベータ版のぶっつけ本番試写ですので、多少の粗はご勘弁願います
実際のファームウェア「Ver.4.0」ダウンロード版は、更に改良されているようですよ。
( M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / 150mm / F/10.0 )
このように自動連写(8枚/電子シャッター)してくれます。
150mm(35mm判換算300mm)最接撮影で、絞りは回折を避ける(?)ため、F/10.0です。
うーん、いったいどんな技術を使っているのでしょう?
まるで超高性能な小型センサーで撮っているかのような、何ともこれまで味わったことのない世界です。
正直言って、凄い!
ちなみに、同システムで絞り解放(F/2.8)にすると、こんな具合↓
8枚の自動連写は、RAW 撮りの場合、RAW と JPEG の両方が記録されます。
連写画像はめちゃくちゃ深度浅いのですが、ご覧のように紅い葉はクッキリ&ハッキリ!
目視できなかった(帰宅後のチェックまで気付かなかった(笑))1mmほどの蜘蛛までもしっかり写り込んでいます(昆虫嫌いさん、ごめんなさい)
この合成画像で残念なのが、今のところ RAW で記録はできないところ。(JPEGのみの記録です)
また、合成時のマージンを撮られる為、画角がやや狭くなります。(比較していただくと程度が判ります)
身近なところでよく質問されるのがフード撮り。
美味しそうなスィーツやランチを撮ってはみるものの、深度が浅くて前後がボケ過ぎる等々...
(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 12mm / F/5.0 )
桜井市出雲の手打ちうどん『ぶれーど・う』さんのベストうどん「かけ」。
麺の美しさが際立つでしょ? 寒い季節はこれですよねー^^
ずっと向こうまでピント合っているのはご愛嬌です。
OM-D E-M1 唯一の機能なので、熱くご紹介させていただきました。
しかし、個人的に嬉しかったのは『電子シャッター』の搭載っ!
緻密な模写をも可能とする OLYMPUS マイクロフォーサーズ機ですから、僅かなブレも気になってしまうこと時々。
1/8~1/16000秒という超幅広いシャッター速度を選べるわけですから、静止物や風景撮りにもってこいなのです。
庭園などを眺める、静寂の空間で撮影するときも、無音に近い電子シャッターは重宝するはず。
写真撮影に興味のない方が気になるのは、興醒めの「スマホのシャッター音」と、この甲高く響き渡る「カメラのシャッター音」。
スマートフォンは仕様の都合もありますので、シャッター擬音は消せませんが、コンパクトデジタルカメラなどは無音レリーズが可能です。
デジタル一眼レフ機やミラーレス機も、こうして電子シャッターや静音モードの導入率ジワリ高まってきていることは、むしろ歓迎に値するのではないでしょうか。
追加機能は他にもございますが、とりあえずこの2点を気にかけながら撮影してみました。
では、いつものようにつらつらっと画を並べさせていただきましょう。