狭く暗い場所で立ち位置すらも変えられない、そして広く明るいズームレンズで構図をコントロールする。
TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 はその役割をしっかり満たしてくれます。
いつもお世話になってます、八百富写真機店 高槻駅前店 店長Kです。(2019年3月6日撮影)
前回、若狭神宮寺での「お水送り」をご紹介しましたが、こんどは「お水取り」です。
一連期間の行事を修二会(しゅにえ)と言いますが、「お水取り」が行われるのは3月12日(厳密には13日)の深夜1時半頃。
「お松明」は3月1日から14日まで毎夜10本上がりますが、お水取りの日には籠松明11本。
この日ばかりがピックアップされるため、お松明を一目観ようと大変よく混みあいます。
お松明が一斉に上がる14日も次いで混みますが、撮影したこの日(3月6日)は小雨であったこともありゆっくりでした。
今回カメラを構えた場所は二月堂の舞台。
年々規制が厳しくなり、堂の周りで間近に観れるのはここだけになっちゃいました。
それも今年は3月7日までと更に厳しくなり、来年は堂周り全域で観れなくなりそうだとの声も囁かれています。
いつもは標準レンズなのですが、意図あって今回は超広角の TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 の1本。
「超広角で手振れ補正はいらんやろー」とほざいたわたくし、この日はしっかり恩恵を受けさせていただきました。
アップした画像は全てサムネイルです。
マウスポインターを重ね、 ポインタ(カーソル)に変われば、クリックで拡大(縦1,080ピクセル・一部リサイズ無し等倍)画像を見ることができます。
↑2
二月堂は立派な木造建造物。
お松明の火が燃え移らぬよう丁寧に水を噴霧。
↑3
午後七時、大仏殿の向こうは奈良の街灯り。
堂の下から観るも善し、そしてまた違った迫力を舞台拝観として求めたことになります。
↑4・5
時香の案内、用事の案内、出仕の案内。
↑6
うっしょうっしょ、童子担ぐお松明に導かれる練行衆が上堂されます。
↑7
ぬぅっと欄干からお松明が覗くと、下のほうから「わぁ!!」っと大きな歓声。
↑8
竹の節が「かっ、かっ、かっ」と音を立て、お松明は出たり下がったり。
お松明それぞれ燃え方が違う、まるで生きているように操られる。
↑9
グイっと回されると火の粉が舞い炎が踊る、これが二月堂のお松明。
↑10
しっかり重いお松明、流れる炎も何のその。
たったったたたっ! 舞台の南西角へ駆ける様が勇ましい。
↑11
火の粉を浴びると、その一年間は無病息災と言われます。
近年では拝観者の衣服も化繊化が進み、帰るころには火の粉で小さな穴が開くこともあるのでご用心。
↑12
お松明の煙で辺りが霞む。
帰るころにはお松明の香りが身体中に染み付くのですが、これこそご利益を持ち帰るようでありがたい。
↑13
煙いのは煙いわけで、涙目のままファインダー覗くことになります。
花粉症の方にはちょっと厳しいかな。
最後のお松明が上がってきましたので、動画を録ってみました。
それぞれの"音"がリアルに記録されていますので、短時間ですがぜひご視聴ください。
後日、3月12日の夜は「お水取り」、店頭勤務を終えた後にやってきました。
(この先は他社のレンズを試用です)
深夜一時半ごろ、閼伽桶を担い三往復。
閼伽井屋でのお水取りで御香水を二月堂へ汲み上げます。
深夜三時、二月堂の中で達陀(だったん)と言われる行事が行われます。
写友さんの勧めもあり、初めて堂の中で観聴きすることができました。
二月堂内では大きな松明が振り回され、火の粉が散り煙が充満。
「ダッダッダダン!!」っと何度も何度も足踏み繰り返され、堂内を駆けまわる。
何とも美しい声と声量による声明「なむかん(南無観)、なむかん、なむかん」。
コロロンコロロロロロンと鈴や錫杖が鳴らされ、併せ響き渡る法螺貝はまるで演奏であり、分かりやすく例えるならミュージカル。
あまりの衝撃にただただ見つめているばかりでした。
※ 撮影録音は完全禁止のため画像は無しです
午後四時ごろ、「ちょうず、ちょうず」の声で魔物をだまし、終了へとなります。
「どれどれ、終わったから帰りますかいの」......そう言ったのかどうだか。
修二会が終わると奈良に春の訪れ。
駐車場の車中で仮眠とっていると朝から春雷で叩き起こされ、霰の降るなか自家用車を走らせます。
北上した京都市内で桜の撮影をしましたが、それはまた次回にでも。
ご注文はこちら⇒TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 (A-041)
今日も お写ん歩ブログ にお付き合いいただき、ありがとうございました。